疑似量子アニーリングで出庫計画時間を5分の1に、シャープと豊田自動織機が開発製造ITニュース

シャープと豊田自動織機は、疑似量子アニーリング(SQA)技術を用い、自動倉庫で最適な出庫計画を算出する手法と計算モデルを確立した。大規模物流センターでの検証で、計算時間を従来比約5分の1に短縮できることを確認した。

» 2026年09月08日 06時15分 公開
[MONOist]

 シャープと豊田自動織機は2026年9月7日、疑似量子アニーリング(SQA)技術を活用し、自動倉庫において最適な出庫計画を算出するための基盤手法と計算モデルを共同で確立したと発表した。成果に関しては共同で特許出願中という。

 EC(電子商取引)の拡大に伴う荷量増加を背景に、物流センターの大規模化が進む他、人手不足が深刻化し、多台数の自動物流機器を活用した省人化/効率化へのニーズが高まっている。機器を効率的に運用するには、設備能力や出荷期限、搬送経路、在庫配置といった多様な条件を考慮した搬送計画が必要となり、膨大な組み合わせが発生することから、計画作成に要する時間が課題となっていた。

 シャープは、膨大な数の組み合わせから最適解を割り出すSQA技術の開発に取り組み、自動搬送ロボットの多台数制御や経路最適化に適用してきた。一方、豊田自動織機は、自動運転フォークリフトや自動倉庫、高速仕分けシステムなどを組み合わせた物流ソリューションを展開している。両社は今回の取り組みで、豊田自動織機の物流ソリューションで構成する1日当たり10万個以上の荷物を扱う大規模物流センターにおいて、出庫計画の算出にシャープのSQA技術を適用し、有効性を検証した。

 同検証では、設備能力や出荷期限といった出庫経路の選択に影響する各条件を数値化し、重要度に応じて重み付けを行うことで、物流現場の多様な条件を総合的に評価できる手法を考案した。さらに、SQA技術を用いた計算によって最適な出庫計画が短時間で得られる計算モデルを構築した。検証の結果、最適な出庫計画の計算時間を、従来の手法から約5分の1に短縮できることを確認したという。

 シャープと豊田自動織機は、今回の成果により作業者の待ち時間削減や搬送の整流化など、多様な効率化が期待できるとしている。また、出庫計画に加えて入庫計画や在庫配置などの要素を含む、より大規模で複雑な条件下でも最適解を高速に導出できる見通しが得られた。今後は社会実装に向け、実運用環境での検証を進めるとともに、適用領域の拡大を図る考えだ。

※本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。

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