そこで今回の実証では、3社連携によるそれぞれの知見やネットワークを生かして、これらの課題に対応する。
まず給油インフラの課題に対しては、出光興産の特約店ネットワークを活用する。特約店を経由してミニローリーで、神奈川県内にあるT2の拠点へ直接燃料を届ける出張給油の形式をとる。コスト面は、今回の試験利用に伴う燃料コストの増額分をT2が負担することで実証を推進する。運用面ではベース車両のメーカーであるいすゞ自動車がエンジンや車両に対する影響がないことをすでに確認しており、実証時は軽油使用時と同等の修理/アフターサービスを提供することで運送事業者の不安を払拭する。
さらに出光興産は、RDの普及環境整備を本格化させる。通常軽油と混和可能な混合RDの実用化を検討する他、可搬式燃料タンクを活用した給油体制の構築、IRD専用サービスステーション設置の検討などを進めていく。
出光興産 販売部 企画課 担当マネジャーの西原裕氏は、「将来的な供給安定化に向けて、海外からの調達を継続するとともに、自社の製油所や基地に専用タンクなどのインフラを整備し、お客さまへ安定的に供給できる体制づくりに取り組む」と今後の展望を語った。
取り組みの先には、2027年度以降に想定されているレベル4の完全無人幹線輸送を見据えたロードマップを描く。
T2はレベル4自動運転実現に向けて、2026年春に高速道路における無人運転と一般道における有人運転を切り替えるための拠点「トランスゲート」を神奈川県と兵庫県のインターチェンジ付近に設置した。今回の実証ではまず神奈川県内の施設で給油を行うが、今回の実績を踏まえて、今後はトランスゲートへのタンク設置検討を進める方針だ。
T2 事業開発本部 経営企画部 部長の亀谷直樹氏は、「自動運転トラックが長距離連続運行時に立ち寄るこのトランスゲート内に、IRDを貯蔵する定置タンクを設置する構想を描いている」と語った。
3社はカーボンニュートラル実現に向けた強力な連携を通じて、日本の物流を支えるとともに、輸送分野における脱炭素化を加速させていく構えだ。
トヨタのEVに載る全固体電池向け固体電解質の大型製造装置を建設
出光興産が全固体電池材料の量産に向け硫化リチウム大型製造装置を建設決定
T2、自動運転トラックで関東から関西までの高速道路本線を完走
ソニー製品で採用、14社がリニューアブルプラスチックのサプライチェーンを構築
マツダが車載CO2回収装置で10倍の成果、次は短時間カーボンネガティブに挑む
「引っ越し難民」解消へ T2がサカイ、ハートと家財輸送の自動運転実証開始Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
モビリティの記事ランキング
コーナーリンク