三谷産業グループのミライ化成は、ビーズと共同で再生炭素繊維を用いたピックルボール用パドルの開発を進める。
三谷産業のグループ会社であり、主に化学工業薬品と食品原料の販売を行うミライ化成は2026年7月6日、ビーズと共同で、ミライ化成の独自技術を用いた再資源化炭素繊維不織布による「ピックルボールパドル」の開発を進めることを決定したと発表した。
この開発では、東レと帝人の技術協力を得て、再資源化炭素繊維不織布の特性を生かしたパドルの実現を目指す。
ピックルボールは北米を中心に急速に市場が拡大しているスポーツで、日本国内でも成長が期待されている。スポーツ用品分野でも、資源使用効率の向上や廃棄物削減など環境影響低減に向けた対応が求められており、リサイクル素材を活用した高性能製品の開発が重要なテーマとなっている。
一方、ミライ化成は現在、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)から炭素繊維を回収/再生する独自の再資源化技術を強みに、その用途開発に取り組んでいる。同社では量産は行わず、製品の製造方法に関する研究/開発を担っている。今回の開発では、その展開の1つとして、再資源化した炭素繊維を不織布に加工し、さらにパドル形状への成形加工に至るまでの研究開発を一貫して担当している。
CFRPは炭素繊維に樹脂を混合した素材で、軽量でありながら高い強度を有している他、腐食に強いことなどから、スポーツ用品や航空機、自動車、風力発電翼などの幅広い分野で活用されている。
ビーズは、自社ブランド「TOCO」を通じて製品コンセプトの設計や商品仕様の企画、ブランド展開および販売戦略の策定を担い、市場ニーズに即した製品開発を推進している。今回の開発では、ミライ化成が有する再資源化炭素繊維の技術を生かしつつ、実際のスポーツ用品としての使いやすさや市場性を踏まえた商品化を主導する。
今回のパドルには、航空機部品の製造工程で発生するCFRP端材を原料とした再資源化炭素繊維を使用している。このCFRP端材に含まれる「T800」は、航空機用途などに採用される東レの炭素繊維で、軽量でありながら高い強度を備えている。今回の開発では、こうした材料特性を生かしながら、再資源化炭素繊維の不織布をサーフェイス(打面)に採用することで、ボールを捉えてから弾き返す打球感を備える次世代パドルの実現を目指す。
なお、東レと帝人の技術支援を受けることで、高品質な再資源化炭素繊維の特性を生かした製品設計から加工、商品化までを一体的に進め、パドルへの適用可能性を検証していく。東レは、T800再資源化の知見を生かし、ミライ化成の設計、評価、用途開発に関する技術的ノウハウの助言を行い、製品価値向上に貢献する。
帝人は、適切な樹脂の選定と不織布への含浸加工を担い、再資源化炭素繊維を製品として使用できる形に仕上げるとともに、耐久性の確保に貢献する。
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