処理後は「磁石で回収」、太陽光で動く水処理用光触媒材料技術

光触媒を用いた水処理におけるボトルネック「使用後の触媒回収」を解決する新技術が登場した。リケンテクノスは、新居浜工業高等専門学校と共同で、磁力を使って容易に回収可能な水処理用光触媒を開発した。

» 2026年06月22日 11時00分 公開
[MONOist]

 リケンテクノスは2026年5月28日、酸化鉄磁性粒子を多孔質体に担持し、水処理後に容易に回収できる光触媒を開発したと発表した。新居浜工業高等専門学校との共同研究による成果で、水処理用光触媒材料の実用化に向けた第一段階と位置付ける。

開発した水処理用光触媒の特徴 開発した水処理用光触媒の特徴[クリックで拡大] 出所:リケンテクノス

 光触媒による水処理は、外部薬剤を必要としないため、環境負荷が低い技術として注目されている。一方で光触媒粒子を汚水中に分散する方法は、処理後に触媒粒子の回収が難しいという課題があった。

 今回開発した光触媒は、α-Fe2O3、γ-Fe2O3、Fe3O4の1種または複数を含む酸化鉄磁性粒子を、ゼオライトなどの多孔質体に担持。汚水中で分散して有機物を分解する機能と、処理後に磁石で回収できる性質を兼ね備えた。

 酸化鉄の可視光応答性により、有機物を太陽光下で分解するため、人工光源に依存しない運用が期待できる。磁石で迅速に回収可能で、再利用を前提とした水処理プロセスに適する。

 光触媒を用いた分散型水処理のほか、生活排水や産業排水の処理、太陽光利用型の省エネルギー水処理などでの応用が想定される。同社は今後、性能の最適化や実水系での評価を進め、実用化に向けた開発を進める。

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