「自動車以外は全て好調」、四半期受注過去最高のDMG森精機が通期予想上方修正製造マネジメントニュース

DMG森精機は、2026年度第1四半期の決算概要を発表した。好調なBX機の受注などから連結受注額が四半期ベースで過去最高を記録し、通期業績予想の上方修正に踏み切った。

» 2026年05月08日 06時30分 公開
[長沢正博MONOist]

 DMG森精機は2026年5月1日、オンラインで記者会見を開き、2026年度第1四半期(2026年1〜3月)の決算概要について説明した。

BX機が好調受注けん引、牧野フライスTOB中止に「独立性重要」

 2026年度第1四半期の売上高は前年同期比18.9%増の1355億円、連結受注額は同28.8%増の1544億円となり、連結受注額は四半期ベースで過去最高を記録した。好調な受注の要因の1つとなったのはBX(ベーシック)機だ。立形マシニングセンタや横形マシニングセンタの一部シリーズを、BX機として3000万円前後で提供している。

 DMG森精機 代表取締役社長の森雅彦氏は「BX機の受注は全世界で好調だ。BXの機種は中国向けは中国の天津、米国向けは米国のカリフォルニア、欧州向けはイタリアおよびポーランドで生産しており、関税や輸送費を抑えて提供している」と語る。

2026年度第1四半期の決算概要 2026年度第1四半期の決算概要[クリックで拡大]出所:DMG森精機

 受注は、全地域で前年同期比2桁増となった。業界としては航空、防衛、宇宙、発電、エネルギー、船舶、データプロセス、金型などが好調だった。また、BX機の構成としては受注金額比率で14%、受注台数比率で38%となった。

「自動車を除く全ての産業が好調だった。特に防衛、半導体、データセンター関連などの領域だ。また、BXで新しい領域を開拓しようという気持ちは全くない。われわれは近年、MX(マシニングトランスフォーメーション)を提唱してきたが、シンプルな機械を求めているユーザーが他社製機械を購入するケースがあった。そういったユーザーが戻ってきてくれている」(森氏)。

 現時点で中東情勢が受注に与える影響は「全くない」とする。既に2026年4月分の受注も判明しており、森氏は「450億円を超えており、私自身も驚くほど好調だ。これまで使ってきた古い設備が置き換わってきている。また、サプライチェーンで地域ごとにローカル化する動きがあり、投資が進んでいる」と述べる。

 なお、好調な受注を反映して、2026年度の業績予想は連結受注額を従来の5400億円から5800億円に、売上高は5350億円から5650億円へと引き上げた。

2026年度の業績予想 2026年度の業績予想[クリックで拡大]出所:DMG森精機

 日本政府がアジア系ファンドによる牧野フライス製作所の株式公開買い付けに対して中止勧告を出し、後に同ファンドが公開買い付けを中止した件については、「牧野フライス製作所が独立して歩んでいける状況ができたのではないか。工作機械メーカーは高い守秘義務が求められるため、独立した企業としてさまざまな顧客に使っていただけることが重要だ。今の牧野フライス製作所の株価は正当な評価を得ており、それに伴ってわれわれを含む他メーカーも評価が変わってきている。政府からも重要な産業と認識され、これまで業界全体で努力してきたことが報われてきた」とコメントした。

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