中層階である5〜10階の「Communication Hub」フロアは、DXの事業開発/推進、研究開発、新規事業開発を担う組織のオフィスエリアだ。NECはこれまでも、AIの研究開発部門とBluStellar部門の組織を統合するなど、新しい技術を素早くビジネスに生かす仕組みを作ってきた。今回の新拠点に、研究者とビジネスサイドのメンバーを物理的に同じフロア内へ集結させることで、活発な意見交換を促し、新たな視点やアイデアが生まれやすい環境を創出している。
NEC 執行役Corporate EVP 兼 CAIO(チーフAIオフィサー)の山田昭雄氏は、「建物の真ん中には吹き抜けを作って各階を階段でつなぐという構造にしており、各従業員のワーキングフロアは自由に移動できる。このような構造にすることで、さまざまな職種や組織に属する人たちが自由に出会い、その出会いを通してオープンでフラットな議論を始めることができる」と強調する。
低層階である3〜4階は、高耐荷重、高天井、空調電気設備の増強などを施し、実証実験に最適なフロアにしている。一部のエリアはセキュリティレベルを高く設定しており、クローズドな環境での産学連携も可能だ。2階のエントランスホールは一般人がいつでも出入り可能なフロアとして地域に広く開放している。「2階には喫茶コーナーや市民の方がここに集いさまざまな議論を交わす、ちょっとしたイベントを開催できる場を用意している」(山田氏)。
NEC Innovation Parkは、最先端のテクノロジーを自社内で実践するNECの取り組み「クライアントゼロ」が建物全体で行えるレファレンスオフィスとなっている。同拠点内には顔認証で入場可能なゲートを完備。さまざまなIoT(モノのインターネット)技術を駆使した自動空調管理や経営状況を見える化したダッシュボードをフロア内に配置するなど、さまざまな最新技術が実装されている。
また、顧客のニーズや課題を入力するとNECグループの関係者とマッチングしてくれる「AIコミュニティマネージャー」機能を導入し、人/技術/プロジェクトの連携を促進していく。例えば、顧客から災害発生時に迅速に対応できるシステム提案を受けた際に、同機能を活用することでAIが内容に沿った回答を関連度順に表示してくれる。そのため、入社して日が浅い従業員でも、要件に沿った膨大な技術やサービス情報へ簡単にアクセス可能だ。
山田氏は「組織や企業の枠を取り払い、多種多様な人が集まる環境を構築することで、横断的なアイデアの創出やオープンイノベーションの加速を“計画的に、意図せぬ偶発”で起こしていくのがこのNEC Innovation Parkである」と述べている。
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