高速道路出張サービス研修路は、駐車場内に高速道路の走行車線と路肩を再現した屋外施設だ。24時間体制のロードサービスであるブリヂストンサービスネットワークの品質向上を目的として設置された。高速道路上でのタイヤトラブル発生を想定し、作業時の安全確保を行うために三角表示板やパイロンの設置といったルールを学ぶ。その上で、ジャッキアップやスペアタイヤへの交換など、実際の現場で求められる安全で適切な作業手順を実践的に習得する環境を整えている。
模擬小売店舗は、乗用車用タイヤチェーン店の「タイヤ館」の店舗を再現したセールスルームである。来店時の出迎えから商談、見送りまでの一連の接客や接遇スキルを実際の店舗に近い環境で実践的に習得する。また、ピットでの作業の進捗(しんちょく)状況を可視化するピットトラッカーや予約システムを活用し、顧客の車の使用状況やタイヤの摩耗状態などのデータに基づく商談を学ぶ他、生成AI(人工知能)を用いた商談のロールプレイングなど、最新のデジタル技術を取り入れた研修を実施する。
2026年内には通過型タイヤ残溝計測システムの設置を予定している。車両が通過するだけでタイヤの残溝や、車体に対するタイヤの取り付け角度を示すアライメントを自動で計測する設備である。これにより、取得したデータに基づいた顧客への提案や、新たなビジネスのきっかけ作りをサポートする仕組みだ。
会見でブリヂストン 代表執行役副社長 BRIDGESTONE EAST CEOの田村亘之氏は、施設開設の背景と目的について「品質とはモノの品質だけではない。タイヤは生命を乗せており、この研修施設は人の品質を高めていくための発信場所になる」と語った。
ブリヂストンは2031年に創立100周年を迎えるにあたり、タイヤ販売とサービスを融合したソリューション事業の拡大に注力している。やみくもに売り上げを追うのではなく、品質の高い製品を開発し、社会貢献していくことを事業の中心に据える方針である。田村氏は「創立100周年となる2031年までに(タイヤ/ゴム業界における)世界No.1を奪回する。そのためには質を伴った成長が必要であり、従業員一人一人の改善マインドとオーナーシップが欠かせない」と述べ、施設を通じた品質/サービス向上の展望を語った。
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