物流の取り組みはPEX 執行役員物流担当(兼)物流本部長の安藤健太郎氏が説明した。
パナソニックグループの物流において現在注力しているのが国内物流の革新である。これまで松下電器産業に松下電工、三洋電機などが統合してパナソニックグループになってきたものの、事業部ごとに調達を行い、製造した製品は工場や販社の倉庫で保管しておき、販売店を経由して最終顧客に届けるという物流の体制に大きな変化はなかった。
安藤氏は「社会課題解決と事業競争力強化を両立させる物流革新に向けて。統合拠点、標準システム、輸配送の効率化、デジタル化と現場力強化という4つのテーマの取り組みを進めてきた」と強調する。
統合拠点については、関西の9つの物流拠点を1カ所にまとめた京田辺倉庫(京都府京田辺市)を2025年9月に稼働させた。パナソニックグループとして世界最大の物流拠点であり、主にパナソニック エレクトリックワークス社の電材や空質空調社のエアコン、給湯器などを取り扱っている。同所では、物流標準システムとして、移動棚やトラックバース予約受付システム、トラック動態管理システムなどを導入して効率化を図っており、2026年6月には定点ピッキングが可能なGTP(Goods to Person)シャトルユニットが稼働を開始する予定だ。
なお、首都圏エリアの再編については現在構想中だが「自社で有する物流拠点のフル活用が前提になる」(安藤氏)としている。
輸配送の効率化では、パナソニック エレクトリックワークス社の電材代理店網の再編で取り組んでおり、物流コンプライアンスと効率化を両立できているという。
デジタル化と現場力強化では、携帯端末を活用した入出庫オペレーション、作業者ごとの工程/工数の把握、そしてグループ標準パレット(1.3×1.1m)の制定などに取り組んでいる。これらの取り組みの生産性や、現場課題の確認、方向付けについては、詰所における物流現場大部屋活動として朝会や夕会でパートナー企業と合同で実施しているという。
4つのテーマの取り組みによる国内物流革新の成果としては、配送ルート10%削減、保管効率27%向上、作業生産性26%向上を実現しており、全てのシステムが稼働した際には年間で10億円以上の合理化効果が見込めるという。
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