イチから全部作ってみよう(30)データベース操作の共通言語「SQL」を使ってみる山浦恒央の“くみこみ”な話(199)(3/3 ページ)

» 2026年03月19日 06時00分 公開
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5.4 テーブルにレコードを挿入する

5.4.1 INSERT文

 テーブルに新しいレコード(1行分のデータ)を追加するには、INSERT文を使用します(図3)。

図3 図3 INSERT文の実行イメージ[クリックで拡大]

 ここでは、シャトーマルゴーとミラヴァルという商品データを登録します。下記のコマンドを入力してください。

INSERT INTO Product (id, name, vintage, price, stock) VALUES (1, 'シャトーマルゴー', 1999, 30000, 5);
INSERT INTO Product (id, name, vintage, price, stock) VALUES (2, 'ミラヴァル', 2010, 5000, 7);

 このコマンドを実行し、画面に何も出なければ成功です。なお、INSERT文は、あくまでもレコードを追加する命令で、追加結果は表示しません。

5.4.2 INSERT文の構文

 INSERT文は、次の形式で記述します。

INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2, ……) VALUES (値1, 値2, ……);
  • INSERT INTO テーブル名
    どのテーブルに追加するか指定する
  • (カラム名1, カラム名2, ……)
    値を入れるカラムを指定します
  • VALUES(値1, 値2, ……)
    データ構造に合わせて、実際に保存する値を指定します。また、カラムの順番と値の順番は対応している必要があります

5.5 データを抽出する

5.5.1 SELECT文

 Productテーブルにレコードを追加できたので、SELECT文を使って追加したデータを確認しましょう(図4)。

図4 図4 SELECT文の実行イメージ[クリックで拡大]

 データの確認は、SELECTコマンドを使用します。

SELECT * FROM Product;

 実行すると、下記のように登録したデータが表示できます。

1|シャトーマルゴー|1999|30000|5
2|ミラヴァル|2010|5000|7

 これで、テーブルとレコードが正しく記録できていることが分かりました。

5.5.2 SELECT文の構文

 SELECT文は、次のようなコマンドです。

  • SELECT
    「*」は、全ての列(カラム)を意味し、テーブルにある全ての項目を表示します
  • FROM テーブル名
    対象とするテーブルを指定します

 なお、WHEREというキーワードを使用すると、「価格が1万円以上」「ビンテージが2000年以前」などさまざまな設定ができます。このように、SELECT文は「どのデータを」「どのように」取り出すかを柔軟に指定できる、SQLの基本となるコマンドです。

6.まとめ

 今回説明したSQL文を、振り返ります。

  • CREATE文は、テーブルを作成する
  • INSERT文は、作成したテーブルにレコードを追加する
  • SELECT文は、テーブルの中のレコードの情報を抽出する

7.おわりに

 今回は、SQLiteというRDBMSを使用して、ワインの商品情報テーブルをSQLで作成しました。SQLは、データベースとやりとりをする共通言語で、テーブル作成/レコードの追加/テーブルのデータ抽出などのさまざまな指示が行えます。

 他にも多くのオプションとコマンドがありますので、その他のWebサイトや生成AI(人工知能)などで調べた上で、SQLite上で試してもよいでしょう。

 次回は、SQLにおけるその他の構文を紹介する予定です。(次回に続く)

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【 筆者紹介 】
山浦 恒央(やまうら つねお)

人間環境大学 環境情報学科 教授(工学博士)


1977年、日立ソフトウェアエンジニアリングに入社、2006年より、東海大学情報理工学部ソフトウェア開発工学科助教授、2007年より、同大学大学院組込み技術研究科准教授、2016年より非常勤講師。2025年4月より、人間環境大学環境情報学科教授。

主な著書・訳書は、「Advances in Computers」 (Academic Press社、共著)、「ピープルウエア 第2版」「ソフトウェアテスト技法」「実践的プログラムテスト入門」「デスマーチ 第2版」「ソフトウエア開発プロフェッショナル」(以上、日経BP社、共訳)、「ソフトウエア開発 55の真実と10のウソ」「初めて学ぶソフトウエアメトリクス」(以上、日経BP社、翻訳)。


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