キヤノンは、帝人と共同でバージン樹脂材料分野のCO2排出量算定ルールを整備した。実データを反映することで、同社の原材料、部品調達に伴うCO2排出量の算定結果は最大約2.8ポイント低下する見込みだ。
キヤノンは2026年2月19日、帝人と共同で、バージン樹脂材料分野における実データに基づいたCO2排出量算定ルールの整備を推進したと発表した。この取り組みを通じて、帝人が同分野で国内初となる環境ラベル「SuMPO EPD」を取得。これを受けてキヤノンは、帝人製樹脂材料の排出量実データを自社製品のライフサイクルCO2排出量算定に組み込み、SuMPO EPDを登録、公開した。
従来の樹脂材料におけるCO2排出量の算定では、業界平均の排出係数を用いることが一般的だった。しかし、この手法ではサプライヤーが独自に実施する排出削減の成果が算定結果に反映されにくいという課題があった。そこでキヤノンは、サステナブル経営推進機構(SuMPO)が運営する「SuMPO環境ラベルプログラム」において、実データを活用するための算定ルール整備を帝人と共同で進めた。
新たに策定されたルールに基づき、帝人は自社製樹脂材料のCO2排出量を実データで算定し、SuMPO EPDへの登録を行った。キヤノンはこの実データを商業印刷向けプロダクションプリンタ「imagePRESS V900」および「imagePRESS V800」のライフサイクルCO2排出量算定に採用した。
この結果、キヤノン全体の原材料および部品調達に伴うCO2排出量の算定結果は、業界平均の排出係数を用いた場合と比較して、最大で約2.8ポイント低下する見込みだという。
キヤノンは、2050年までに製品ライフサイクルを通じたCO2排出量をネットゼロにすることを目指している。2030年には、2022年比でスコープ1、2の排出量を42%、スコープ3(カテゴリー1、11)の排出量を25%削減する目標を掲げる。今後は実データ算定の対象を樹脂材料以外にも広げ、より多くのサプライヤーと協働することで、サプライチェーン全体での脱炭素化を加速させる方針だ。
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