インターネットイニシアティブ(IIJ)は、ローカル5G対応のeSIMプロファイルを1つから発行できるソリューションの提供を開始した。発行に伴う手間とコストを大幅に削減し、小規模な環境構築を支援する。
インターネットイニシアティブ(IIJ)は2026年2月18日、ローカル5Gに対応したeSIMプロファイルを1つから発行できるソリューションの提供を開始した。Thalesの「Thales eSIM as a Service」を採用し、配布サーバの構築やプロファイル開発を不要にすることで、発行にかかる手間とコストを抑制した。
同ソリューションは、5G SA(Stand Alone)に対応しており、必要数量に応じてeSIMプロファイルを柔軟に発行できるのが特徴だ。特に、5G SAで追加された加入者情報(IMSI)の秘匿化機能であるSUCI(Subscription Concealed Identifier)に対応したプロファイルを発行できる。同機能は、iPhoneやiPadをローカル5G環境で使用する際に必須となる仕様であり、国内でシェアの高いこれらの端末をネットワークに組み込むことが容易になる。
導入に当たっては、ユーザーが指定したIMSIに基づき、IIJがプロファイルを発行する。ユーザーは専用の2次元コードを端末で読み取るだけで、ネットワーク設定を完了できる。これにより、従来は最小ロットの制限やサーバ運用コストにより採算が合わなかった工場、大学、自治体などの小規模な試験利用や、インテグレーターによるシステム検証といった用途での活用を見込んでいる。
背景には、iPhoneをはじめとするモバイル端末のローカル5G対応が進む一方で、物理SIMスロットを廃止したeSIM専用端末が増加している状況がある。eSIMプロファイルの発行には、業界団体であるGSMAから認定された専用サーバの運用や継続的な監査が必要であり、小規模利用者にとって大きな導入障壁となっていた。
提供価格は、プロファイル発行および基本手数料が10万円、発行単価は1プロファイル当たり5000円(発注数量により異なる)。月額費用は0円となる。同社は同ソリューションを通じて、AGV(無人搬送車)やAMR(自律走行搬送ロボット)の安定稼働、広域での高速通信確保など、多様なネットワークニーズに応える考えだ。
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