住友ベークライトは、フェノール樹脂の成形工程で発生する端材などを微粉砕して再利用する、マテリアルリサイクルの取り組みについて発表した。商業的な運用を拡大し、温室効果ガス(GHG)の排出削減や資源の循環、廃棄物削減に貢献する。
住友ベークライトは2026年1月13日、フェノール樹脂の成形工程で発生する端材などを微粉砕して再利用する、マテリアルリサイクルの取り組みについて発表した。マテリアルリサイクルの商業的な運用を拡大し、温室効果ガス(GHG)の排出削減や資源の循環、廃棄物削減に貢献する。
フェノール樹脂は、プラスチックの中でも耐久性に優れ、製品寿命が長い。その一方で、硬化すると熱で溶けない熱硬化性樹脂のため、リサイクルが難しいとされてきた。しかし近年、成形品の端材を微粉砕してフィラー(補強材)として再利用することで、リサイクルできることが確認されている。使用中の劣化が少なく、繰り返しリサイクルが可能で、マテリアルリサイクルに適した素材だと認識されつつある。
同社は、部品メーカーから排出される端材を微粉砕加工し、自社の成形材料にフィラーとして再利用する水平リサイクルを実施している。また、J&T環境と共同で、フェノール樹脂の硬化物粉末をリサイクル樹脂パレットのフィラーとして活用し、性能や品質、経済性を両立させた製品を開発、運用を開始した。
微粉砕しやすいフェノール樹脂は、粉砕処理に必要なエネルギー量を抑えることができる。ガラス繊維強化材「PF-GF55」を想定したカーボンフットプリント(CFP)試算では、再生材を20%含有させた場合で2.5kg-CO2eq/kgとなった。新材のみの場合は3.0kg-CO2eq/kgで17%の削減効果が見込まれる。
同社は今後、フェノール樹脂の主要な用途である自動車分野への取り組みを強化する方針だ。廃棄製品や使用済み自動車部品からのリサイクルを進めるため、より高性能な材料への適用を目指した技術開発を進めるとしている。
耐久性に優れるモスアイシートを開発、1000回のレンズ拭きに対応
バイオマスの固形ノボラック型変性フェノール樹脂を製品化、鋳型製造など向け
次世代半導体向けの素材とプロセスを共創する研究所を設置
業界最薄クラス0.2mmの高電圧対応絶縁シートを開発
次世代パワー半導体向け高熱伝導シンタリング銀ペーストのサンプル出荷を開始Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
素材/化学の記事ランキング
コーナーリンク