日立が対話型AIで産業機器の保守を支援、ダウンタイムの低減に貢献製造現場向けAI技術

日立産機システムは、AIエージェントが対話形式で産業機器の運用や保守などの情報を提供するデジタルサービスの社外提供を開始した。想定外の機器の不調や保守に対応し、現場業務を効率化する。

» 2026年01月19日 13時00分 公開
[MONOist]

 日立産機システムは2025年12月22日、生成AI(人工知能)エージェントが対話形式で産業機器の運用や保守などの情報を提供するデジタルサービスを、同月18日から社外提供を開始したと発表した。日立製作所が産業向けに展開するインストールベースのデータとドメインナレッジ、先進 AI を組み合わせたソリューション群「HMAX Industry」の1つとして提供する。

 同サービスは、空気圧縮機や給水ポンプ、産業用インクジェットプリンタなどを対象とし、同社が提供する設備監視サービス「FitLive」を通じて収集したリアルタイムデータのほか、取扱説明書、同社が蓄積してきたドメインナレッジを統合したデータベースをAIエージェントが参照する仕組みだ。タブレット端末などを通じて問いかけることで、機器の状態に応じた的確な情報を迅速に得られるため、現場作業者の業務効率を向上する。

キャプション AIエージェントによる対話での機器運用[クリックで拡大] 出所:日立産機システム

 例えば、機器が警報を発した際には、AIエージェントが対象となる警報の具体的な対処法を提示し、担当者がマニュアルを調査する手間を省く。これにより、適切な保守がなされ、機器のダウンタイムを減らせる。

 これまで同サービスは、同社のサービス技術者や営業担当者が利用していたが、今後は特約店や販売店、エンドユーザーも利用可能になった。

 生産現場では、想定外の機器の不調や保守対応が生産計画に及ぼす影響が課題となっている。従来は不具合発生時にはマニュアルの参照や専門技術者の到着を待つ必要があり、その間は生産を停止しなければならなかった。また、労働力人口の減少に伴い、熟練技術者から次世代への技術継承が進んでいない問題も深刻化しており、現場の負荷軽減が急務となっている。

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