東京都立川市は、日揮HDら3社と廃食用油の再資源化に関する連携協定を締結した。家庭や学校給食から出る廃食用油を、国産の持続可能な航空燃料「SAF」の原料として活用する。
東京都立川市(以下、立川市)、日揮ホールディングス(日揮HD)、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYは2026年1月15日、「循環型社会形成に向けた廃食用油の再資源化に関する連携協定」を同月14日に締結したと発表した。同協定は、持続可能な航空燃料「SAF(Sustainable Aviation Fuel)」などの原料となる使用済み食用油(以下、廃食用油)の資源化促進を図るために締結された。
協定締結式の様子。左から、SAFFAIRE SKY ENERGY 最高執行責任者(COO)の西村勇毅氏、レボインターナショナル 代表取締役CEOの越川哲也氏、立川市 市長の酒井大史氏、日揮HD 専務執行役員の秋鹿正敬氏 出所:日揮HD立川市は同日付で、SAFで航空機が飛ぶ世界を実現するプロジェクト「Fry to Fly Project」にも参画し、市内の家庭などから回収した廃食用油をSAFへリサイクルする取り組みも進める。
立川市は、これまで市民が排出する廃食用油を可燃ごみとして焼却処理していたが、東京都が実施した「東京2025世界陸上」(会期:2025年9月13〜21日、会場:国立競技場)を契機に、同年6〜10月末まで「家庭の油 回収キャンペーン」を実施した。家庭の油 回収キャンペーンの一環として、立川市役所、立川市クリーンセンター、立川市総合リサイクルセンターといった市内3カ所に廃食用油の回収ボックスを設置。同キャンペーンの期間中は、これらの回収ボックスを活用し、市民から廃食用油を回収した。
同キャンペーンの終了後も、市民が排出する廃食用油回収の継続実施に関する希望が多くあったことから、循環型社会形成に向けた廃食用油の再資源化に関する連携協定の締結に至った。
今後、立川市では、前述の市内3カ所に引き続き回収ボックスを設置し、市民からの廃食用油回収を2026年2月上旬から再開する。また、都内の自治体としては初めて、同年8月の2学期から市内にある学校給食の共同調理場で排出される廃食用油をSAFの原料として利用する予定だ。
今回の協定に基づき、立川市が回収した廃食用油をレボインターナショナルが収集し、国内初のSAF大規模生産を行うSAFFAIRE SKY ENERGYのプラント(大阪府堺市、コスモ石油堺製油所内)へ運び、国産SAFの原料として資源化する。
また、SAFをテーマにした市民向け講座の開催や、市内のイベントでの周知/啓発に加え、環境教育の一環として、子どもたちに廃食用油がSAFへと再資源化される取り組みを学ぶ機会を提供することを検討している。
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