社会が成熟するにつれ、デザインは環境問題や格差、アクセシビリティーといった社会課題と向き合うようになります。
本動画では、「残り90%のためのデザイン」という考え方を軸に、デザインが一部の人のためのものから、より多くの人に配慮する営みへと拡張していく流れを解説します。デザインの役割が社会的責任へと広がる様子を理解できます。
現代のデザインは、モノの形だけでなく、サービスや体験、仕組みといった「形のないもの」を扱う領域へ広がっています。UX(ユーザー体験)やサービスデザイン、システム設計などがその代表例です。
本動画では、これまでのデザイン史を振り返りながら、なぜデザインが目に見えない価値を設計する仕事へ進化したのかを整理し、これからの時代に求められるデザインの役割を考えます。
全11回を通して振り返ると、デザインは一貫して「形を美しくする技術」ではなく、社会や産業の変化に対してどのように応答するかを考える営みであったことが分かります。
産業革命による大量生産や戦争と復興、消費社会の拡大、合理性への反動、そして環境や社会課題への対応といった局面ごとに、デザインは役割を変えながら「なぜこの製品や仕組みが選ばれるのか」を問い続けてきました。
特に製造業の視点で見ると、デザインは決して表層的な工程ではありません。
これらを横断的につなぎ、技術や生産を社会の価値へ翻訳する装置として、デザインは常に中心的な役割を担ってきました。
本シリーズ「【ざっくり解説】デザインの歴史」は、専門知識を深掘りするための教材というよりも、いま自分たちが立っている場所を確認するための地図として非常に有効です。
そうした問いを持ちながら視聴することで、日々の設計や企画、意思決定に新たな視点が加わるはずです。 (次回へ続く)
菅野 秀(かんの しゅう)
株式会社346 創業者/共同代表
株式会社リコー、WHILL株式会社、アクセンチュア株式会社を経て、株式会社346を創業。これまで、電動車椅子をはじめとする医療機器、福祉用具、日用品などの製品開発および、製造/SCM領域のコンサルティング業務に従事。受賞歴:2020年/2015年度 グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)、2021年/2017年度 グッドデザイン賞、2022年 全国発明表彰 日本経済団体連合会会長賞、2018 Red dot Award best of best、他
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