積彩とイトーキは、3Dプリント技術を活用した新しいCMFデザインプロジェクト「SENSE BAR」を発表した。色、質感、形状を統合的に表現し、オフィス空間の創造性を高めることを目指す。
積彩は2025年10月17日、イトーキと共同で、3Dプリント技術を活用したCMF(Color、Material、Finish)デザインプロジェクト「SENSE BAR」を発表した。独自の色調合技術で色、質感、形状を統合的に表現し、オフィス空間の表現力を高める狙いだ。
積彩は、「Curation to Creation」というコンセプトの下、素材収集、分類型から創出型へとCMFデザイン手法を進化させる。具体的には、必要なCMFを3Dプリントで生成し、試作と製造を効率化する「クリエーション型」デザインを導入する。クリエーション型デザインは、制作とコンセプトの検討を繰り返しながら、試作から製造工程を短縮する。
イトーキは、独自のデザイン指針「ITOKI SENSE」を掲げ、CMFのシーズンコンセプトをまとめた「SENSE BOX」を展開する。今回、積彩の3Dプリント技術との組み合わせにより、CMFの新たな表現手段をSENSE BARとして共同開発した。両社は数百回の検証を重ね、3Dプリント用樹脂による多彩なマテリアル表現に成功した。
積彩の技術は、製造と着色を一体化する工程により、高い意匠性と自由度を特徴とする。このプロセスは、デジタルデザインと職人的思考を融合し、試作から量産までのプロセスの連続性を高める。さらに、データに基づく製造工程により、トレンドや顧客ニーズに迅速に対応したデザインに更新できる。
SENSE BARは、日本橋の「ITOKI DESIGN HOUSE」で公開中。多様化する働き方や空間デザインに対応した、オフィス環境向けCMFの新たな方向性を提案する。今後はオフィス空間、建築、自動車分野などへの応用も見据え、クリエーション型デザインを拡大していく。
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