三井化学と日鉄ソリューション、サプライチェーン業務効率化と高度化で協業開始製造マネジメントニュース

三井化学と日鉄ソリューションズは、サプライチェーン領域の業務効率化と意思決定の高度化に向けた協業を開始した。PoCの結果を踏まえ、グループ全体で数十億円規模の効果を見込む。

» 2025年09月03日 10時00分 公開
[MONOist]

 三井化学と日鉄ソリューションズは2025年8月21日、サプライチェーン領域の業務効率化と意思決定の高度化に向けた協業を開始したと発表した。PoC(概念実証)の結果を踏まえ、グループ全体で数十億円規模の効果を見込む。

 三井化学が社内で開発してきた生産計画最適化プログラムを基に、日鉄ソリューションズの数理最適化アルゴリズムを適用する。生産スケジューリング、在庫配置、原材料制約を考慮した多品種調整に対応し、データに基づく迅速で精緻な判断を支援。需給に応じた月次生産量の見直しで在庫の過不足を抑え、生産順序の最適化でロスや切替工数を削減する。

 2024年秋に検討を開始し、三井化学グループの国内製造拠点の樹脂製品の生産、在庫管理で段階的にPoCを実施している。既に一部拠点でのPoCでは、拠点当たり年間で数億円規模の改善効果が見込まれる結果を得た。

 現場実装を見据えた運用フェーズに移行中で、今後は物流ネットワーク最適化や販売計画への展開も視野に入れつつ、複数拠点へ展開し、効果の横展開を図る予定だ。

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