パテント・リザルトの「鉄鋼・非鉄金属・金属製品業界 他社牽制力ランキング2024」で住友電工が1位となった。2位に日本製鉄、3位にプロテリアルと古河電工が続いた。
パテント・リザルトは2025年7月11日、「鉄鋼・非鉄金属・金属製品業界」の特許を対象にした特許審査過程で、他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「鉄鋼・非鉄金属・金属製品業界 他社牽制力ランキング2024」を発表した。
集計対象は、2024年12月までに公開された全ての特許のうち、同年1〜12月末の期間に拒絶理由として引用された特許だ。集計の結果、最も引用された企業が住友電気工業(住友電工)で、2位に日本製鉄、3位にプロテリアルと古河電気工業(古河電工)が続いた。
1位の住友電工は「クロムを主体とする薄膜歪抵抗材料」に関する技術の特許が最も多く引用された。ミネベアミツミの「ひずみゲージ」関連特許など計11件の審査過程で引用されている。他に、「移動端末と固定端末のセンサー情報を統合して、移動端末のセンサー情報を補正する情報提供システム」に関する技術の特許が、富士通など計7件の拒絶理由として引用されている。2024年に、住友電工の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はトヨタ自動車(113件)で、続いて古河電工(84件)となっている。
2位の日本製鉄は「電線が圧着端子から抜けてしまうことがない圧着端子」に関する技術の特許が最も多く引用された。古河電工と古河ASが共同保有の「端子付き電線およびワイヤハーネス」の関連特許など計8件の審査過程で引用されている。他に、「高強度冷延鋼板」に関する技術が、JFEスチールなど計5件の拒絶理由として引用されている。2024年に、日本製鉄の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はJFEスチール(182件)で、次に韓国の鉄鋼メーカーであるPOSCO(28件)となっている。
3位のプロテリアルは「窒化珪素焼結体基板」に関する技術が最も多く引用された。MARUWAなど計4件の審査過程で拒絶理由として引用されている。2024年に、プロテリアルの特許により影響を受けた件数が最も大きい企業は住友電工(36件)で、次にTDK(23件)となっている。
同じく3位の古河電工は「等価屈折率のばらつきを抑制できる光導波路の製造方法」に関する技術が最も多く引用された。NTTなど計8件の審査過程で拒絶理由として引用されている。2024年に、古河電工の特許により影響を受けた件数が最も多い企業は住友電工(45件)で、続いてNTTとなっている。
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