日本ガイシは、トレックス・セミコンダクターとともに、有機薄膜太陽電池やペロブスカイト太陽電池などの太陽電池を搭載した「EnerCera」充電モジュールを開発した。
日本ガイシは2025年6月24日、トレックス・セミコンダクターとともに、有機薄膜太陽電池やペロブスカイト太陽電池などの太陽電池を備えた「EnerCera」充電モジュールを開発したと発表した。
EnerCeraは、電極に日本ガイシ独自の結晶配向セラミックス板を使用した小型/薄型のリチウムイオン二次電池だ。セラミック製の積層電池部材に少量の電解液を浸み込ませた独自の構成(半固体電池)により、従来のリチウムイオン二次電池では併存が難しかった小型/薄型、高容量、高出力、高耐熱、長寿命といったIoT(モノのインターネット)デバイス用電源に求められる特性を実現した。
従来の一般的な使用方法では太陽電池から直接システムを駆動するため、室内光など弱い光の場合に発生する電力が小さく、用途が限定されてしまうという課題があった。
今回開発したモジュールでは、太陽電池やEnerCera、トレックスの超低消費電源ICを組み合わせることで、100μW程度の弱い電力でも無駄なくEnerCeraを充電し、システム駆動するための十分な電力を供給できる。
また、フィルム型太陽電池とEnerCera、電源ICの組み合わせにより、それぞれの特徴を生かしつつ、軽量で薄く曲げられるモジュールを作れる。
これらの特徴により、ウェアラブルデバイス、IoTエッジデバイス、工場/オフィスなどの室内環境モニターへの展開が見込まれている。
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