環境負荷低減と作業性向上を図った型締力850tのダイカストマシン工作機械

芝浦機械は、環境負荷の低減と作業性の向上を図ったダイカストマシン「DC-R2」シリーズに、型締力850トンの「DC850R2-M」を追加した。型締力を強化し、厚肉、薄肉を問わず幅広い製品を安定して成形できる。

» 2025年06月13日 13時00分 公開
[MONOist]

 芝浦機械は2025年5月23日、高生産かつ環境負荷低減型ダイカストマシン「DC-R2」シリーズ」に、型締力850トン(t)の「DC850R2-M」を追加したと発表した。従来モデルに比べ、型締力が向上している。

キャプション ダイカストマシン「DC850R2-M」の外観 出所:芝浦機械

 DC-R2シリーズは、これまで型締力250t、400t、500t、650tを展開しているが、DC850R2-Mが加わったことで計5種類の型締力から選択可能になった。制御装置には「TOSCAST-999」を標準搭載し、19インチの大型タッチパネルを採用。2画面同時表示、多言語表示、ユーザー管理などの機能を備え、オペレーターの負担を軽減できる。また、ドキュメント機能によりPDFマニュアルや画像ファイルを直接参照することで、現場での段取りやトラブル対応に役立てられる。

 DC850R2-Mは、従来シリーズ機の「DC800R」から型締力を約6%向上。型締力を強化したことで、厚肉、薄肉を問わず幅広い製品の成形が安定し、品質向上とリードタイム短縮を期待できる。

 同年12月には、電動型締機構を標準搭載する「DC850R2-EM」も発売する計画だ。電動型締機構により、ショックレス動作、繰り返し精度が向上している。また、型締駆動に作動油を使わないため、油漏れを低減し、メンテナンス性を改善した。

 型締動作と中子入りなどの動作を同時に処理することで、サイクルタイムの短縮も見込める。油圧式トグル機構とは異なり、型開限位置だけでなく任意の中間位置で可動金型を正確に停止可能。型寄せスプレイ動作による離型剤塗布など、さまざまなプロセスに対応できる。

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