石坂産業は、埼玉県入間市に使用済み太陽光パネルのリサイクルプラント「太陽光パネル再資源所」を新設し、2025年6月2日に受け入れを開始すると発表した。
石坂産業は2025年5月26日、埼玉県入間市に使用済み太陽光パネルのリサイクルプラント「太陽光パネル再資源所」を新設し、同年6月2日に受け入れを開始すると発表した。
太陽光パネル再資源所の敷地面積は1917m2、延べ床面積は571m2。受け入れ品目は使用済み太陽光パネル。リサイクル設備の処理能力は1日当たり8.88トン(t)で、処理方法は解体分離、切断分離となっている。リサイクル設備の稼働時間は1日当たり8時間だ。処理可能な産業廃棄物は、廃プラスチック類、金属やガラス、コンクリート(がれき類を除く)、陶磁器のくずで、いずれも使用済み太陽光パネルに関連するものだけが対処となる。
同施設では、ホットナイフ分離法で約300℃に熱したナイフ状のパーツを使用し、太陽光発電モジュールの表面ガラスを、セルシートやその他部材から剥離する。これにより、太陽光パネルは、アルミフレーム、金属、セルシート、ガラスなどに分離され、それぞれがリサイクル原料として資源循環される。
国内では2050年にカーボンニュートラルを実現するためにさまざまな再生可能エネルギーの導入が進んでいる。その中で太陽光発電設備は、国内で2012年に行われた固定価格買取制度(FIT)の導入以降に普及した。その一方、2030年代後半に耐用年数を迎える使用済み太陽光パネルの大量廃棄が予測されており、その対応やリサイクルの推進が待ったなしの状況だ。
これを受け、石坂産業は「サーキュラーエコノミー」の実現に貢献すべく、太陽光パネルの再資源化に取り組むこととした。今回の太陽光パネル再資源所は、現在建設系の混合廃棄物を主軸に中間処理事業を営む石坂産業として、使用済み太陽光パネルのリサイクルを行う初のプラントで、2拠点目の施設となる。
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