フィジカルAIを活用した自律型画像診断の開発推進に向けた協力を開始医療機器ニュース

NVIDIAとGE HealthCareは、フィジカルAIを活用した自律型画像診断の開発推進を目指して協業する。自律型X線技術と超音波アプリケーションの開発を中心とし、自律型画像イノベーションを推進する。

» 2025年04月08日 15時00分 公開
[MONOist]

 NVIDIAは2025年3月18日(現地時間)、フィジカルAI(人工知能)を活用した自律型画像診断の開発推進を目指し、GE HealthCareとの協業を発表した。自律型X線技術と超音波アプリケーションの開発を中心とし、自律型画像イノベーションを推進する。

キャプション 自律型画像イノベーションのイメージ図[クリックで拡大] 出所:NVIDIA

 X線や超音波などのシステムに自律性を組み込むことで、患者の配置、画像スキャン、品質チェックなど複雑なワークフローを自動化できる。しかし自動化の一方で、医療用画像システムが物理的な世界を理解し、動作することが必要だ。

 これを達成するため、GE HealthCareは新しい「NVIDIA Isaac」をヘルスケア向け医療機器シミュレーションプラットフォームに活用している。プラットフォームには事前トレーニング済みのモデルに加え、センサー、解剖学、環境の物理学ベースのシミュレーションが含まれており、仮想環境で自律型画像システムの機能トレーニング、テスト、検証を実施した上で、物理的な世界に展開できる。

 また、シミュレーション環境などのユースケース向けに、「Isaac for Healthcare」で、他の顧客もサポートする。Isaac for Healthcareは、ロボティクス向けのNVIDIAの3つのコンピュータ「NVIDIA DGX」「NVIDIA Omniverse」「NVIDIA Holoscan」上に構築されたフィジカルAIプラットフォームだ。さまざまなシナリオへの対応方法をロボットに教えるため、開発者は医療環境の物理ベースのデジタルツインにアクセスし、カスタマイズしたセンサー、機器、解剖学的構造を取り入れられる。

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