アルプスアルパインの非接触入力パネル「AirInput」が、東京女子医科大学病院呼吸器外科で正式採用された。術者自らがパネルを操作できるため、操作担当スタッフが不要となる。
アルプスアルパインは2025年3月7日、同社が開発した非接触入力パネル「AirInput」が、術中ナビゲーション操作のインタフェースとして東京女子医科大学病院呼吸器外科で正式採用されたと発表した。同外科で、既に運用を開始している。
AirInputは、高感度静電容量検出を活用した非接触入力パネルで、モニターやキーボードなどに触れずに入力操作ができる。
東京女子医科大学病院呼吸器外科では、内視鏡手術で肺区域切除をする際、脈管分岐を3次元で把握するために、術前のCT画像を3Dに再構築した3D画像解析モデルを使用している。しかし、術者が操作する場合は手袋を取り外して手を洗う必要があるため、従来は術者以外に操作を担うスタッフを確保していた。
同外科では2024年6月から、内視鏡手術に使用する3D画像解析モデルの術中ナビゲーション操作にAirInputパネルを用いる実証実験を実施してきた。その結果、同パネルの有用性を確認し、正式運用に至った。術者自らがパネルを操作できるため、手術室の人手不足問題の解決に寄与する。同社によると、AirInputを利用した医師は同パネルについて「かゆいところに手が届く装置」と評価している。
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