プロテリアルは、アルミニウム電気めっき方法である高純度アルミニウム電析技術「ALectro」の技術供与を開始した。
プロテリアルは2024年10月17日、アルミニウム電気めっき方法である高純度アルミニウム電析技術「ALectro(アレクトロ)」の技術供与を開始したと発表した。同技術は、高純度なアルミニウムの成膜/製箔を可能とする。
ALectroは、数μ〜数十μm厚の高純度アルミニウム膜を基材に析出できる。金属基材に加え、一部の樹脂や炭素繊維強化プラスチックなどの軽量基材にもアルミニウムの厚膜も析出可能。また、基材形状の自由度が高く、箔やフィルムなどのフラットな形状から構造物までアルミニウム厚膜の析出に対応する。
ALectroを適用することで、アルミニウムの特性である高い導電性や熱伝導性を用いてデバイスの機能と耐食性の向上を図れる。さらに、基材にアルミニウム膜を施した後にアルマイト処理により着色することで、塗装工程を削減しつつ外観に意匠性をもたらせる。
アルマイト処理とは、電気化学反応によりアルミニウム表面に人工的に酸化被膜を生成する処理を指す。溶液中につけて電気分解を行うことで被膜を生成させる。酸化被膜に染料を吸着させることで、製品を任意に着色できる。
アルミニウムは金属材料の中では軽量で、高い電気/熱伝導性や耐食性などを備えている。このことから、モビリティや電子機器、建築材など、さまざまな産業で活用されている。
一方、アルミニウム膜を基材表面に施す蒸着法は1μm以下の膜厚のアルミニウムを析出することで、基材の耐食性や光学的/電気的な特性を向上できる。そのため、包装材料や光学機器、電子部品に活用されている。
これらの利点で、アルミニウムの活用やコーティングの需要が高まっている。特に、厚膜のアルミニウムを基材表面に析出する技術が求められている。そこで、プロテリアルはALectroを開発し、技術供与を開始した。
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