島津製作所は、国内外で超高速液体クロマトグラフ(HPLC)「Nexera X4」を2026年3月3日に発売した。同日に開催された記者会見での発表を通して、Nexera X4の主な機能や特徴を紹介する。
島津製作所は2026年3月3日、京都府内とオンラインで記者会見を開催し、超高速液体クロマトグラフ(HPLC)「Nexera X4」を国内外で同日に発売すると発表した。
HPLCとは、液体試料にどのような成分がどれくらい含まれているかを定性/定量分析する装置だ。主に、送液ポンプ、脱気装置、試料導入装置、カラムオーブン、検出器およびデータ処理装置で構成されている。
同社が展開するHPLCは、微粒子カラムを用いた高速高分離が可能なUHPLC、表面多孔性粒子カラムの浸透で普及が進むUHPLC-like、広く使用されているHPLCの3種となっている。Nexera X4はUHPLCだ。
食品、環境、化学などの研究開発では対象が多様化/複雑化している他、品質管理では原料から最終製品まで、不純物や品質特性を一貫して管理する必要がある。環境分野でも安全性確保や規制対応の観点から、微量成分の正確な測定が求められている。
なお、原薬の不純物は面積%が0.05%で報告義務があり、0.1%以上では構造決定が必要となる。不純物の定量値(面積%)は品質管理に大きな影響を与えるため、正確な測定が重要だという。
島津製作所 分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括部 LCBU 副ビジネスユニット長の松本恵子氏は「例えば、システムのAとBで同じサンプルを分析したとする。主成分の影に隠れた微量な不純物ピークが、分離性能の低いシステムAでは埋もれてしまうが、性能の高いシステムBでは明確に認識できる。このように装置の分離性能が分析の信頼性に直結する」と話す。
また、HPLCの配管内では、中央が最も流速が大きく、外周に近いほど流速が小さくなる。そのため、試料バンドが中央と外周の付近で差が生じ、ピークが拡散する。
松本氏は「オートサンプラーからカラム、検出器に至る流路の過程で、成分の広がり(拡散)が生じてしまう。ステンレス配管内部でも、中央部は速く外周部は遅いという流速差によりピークがブロード化する」と説明した。
これらを受けて、微量成分を確実に捉えるとともに、高速条件下でも安定した性能や再現性を発揮できる、カラム外の拡散を低減する液体クロマトグラフの需要が高まっている。そこで、島津製作所はNexera X4を開発した。
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