混載通い箱対応ロボやシュリンク包装を挟むハンドも、Mujinの物流自動化提案国際物流総合展2024

Mujinは「国際物流総合展2024」において日本初公開となるMujinRobotデパレタイザーなど16台のロボットによる物流自動化トータルソリューションを展示した。

» 2024年09月25日 08時30分 公開
[長沢正博MONOist]

 Mujinは「国際物流総合展2024」(2024年9月10〜13日、東京ビッグサイト)において、日本初公開となるMujinRobotデパレタイザーなど16台のロボットによる物流自動化トータルソリューションを展示した。

最大4ケース同時吸着で1時間当たり1100ケースも可能に

 今回、日本初公開となったMujinRobotデパレタイザーは、米国大手企業での導入実績があるロボットハンドを搭載している。3Dビジョンで認識したケースの大きさに合わせて、63個の吸着パッドを1つ1つ制御することで、ピックに必要な箇所だけをエアーで吸着し、スピードを落とさずに安定した移載を実現する。最大4ケース同時に吸着することができ、1時間当たり1100ケースのピッキングが可能だ。

会場で披露した最新ロボットハンドによるデモンストレーション[クリックで再生]

 新型のロボットハンドを使ったMujinRobotパレタイザーも披露した。従来の上面吸着型とは違い、ケースをクランプするハンドとなっており、底面と上部を同時に支えることで、破損しやすいオープントップやシュリンク包装でも安定したピッキングが可能だ。底面の把持は、専用コンベヤーによってをケースを持ち上げて行う。この専用コンベヤーは既存マテハン設備の先端に設置でき、汎用性も兼ね備えている。1時間当たり800ケースの移載が可能だという。

会場で披露した新型ロボットハンドによるデモンストレーション[クリックで再生]

 混載通い箱のデパレタイズ/パレタイズロボットが搭載しているのは、さまざまな通い箱に対応する自動把持調整機能付き可変型標準ハンドだ。事前に登録したTP規格など多様な種類の通い箱を3Dビジョンで識別し、コンテナの形状や大きさに合わせて、通い箱のくぼみを把持する左右の爪の間隔を自動で調節してさまざまな種類のコンテナの移載を可能にしている。蓋のあり/なしも自動で判別して切り替えることが可能。会場では、コンベヤーを搭載した新型のコンテナ搬送AGVとの連携を行った。

会場で披露した可変型標準ハンドによるデパレタイズのデモンストレーション[クリックで再生]

 ランダムパーセルピッキングロボットは、ランダムに積まれた封筒や小包を3Dビジョンで認識し、仕分け作業を行う。透明、半透明のビニール袋も認識し、1時間当たり1200個のピッキングが可能だ。6つの吸着パッドをそれぞれ制御して異なる形状やサイズに柔軟に対応する。会場では、積まれた封筒や小包が3Dビジョンで認識ができなかった際に、コンベヤーを動かして封筒や小包の山を崩して、認識をやり直す動作も行っていた。

会場で披露したランダムパーセルピッキングロボットのデモンストレーション[クリックで再生]

 モバイルロボット3D自動倉庫も出展した。ラック内を3次元移動するシャトル型ロボットを活用し、パレット単位の高密度な保管を実現する。運用に必要なWES(倉庫運用管理システム)、RCS(統合制御システム)は自社開発している。

⇒その他の「産業用ロボット」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.