ベッコフオートメーションのモジュール型制御盤「MX-System」をドイツの窓枠メーカーが導入した。
Beckhoff Automation(ベッコフオートメーション、以下ベッコフ)は2024年8月8日、モジュラー化により制御盤の構築を簡略化する「MX-System」をドイツの窓枠メーカーであるSchirmer Maschinen(シルマー)が導入したことを発表した。
MX-Systemは、ベースプレートと各種の機能を持ったモジュールで構成されており、自由に組み合わせることで、電源供給やモニタリング、シーケンス制御、モーターおよびアクチュエータの制御を、制御盤を必要とせずに実現する。モジュールは、クロムメッキ処理が施された堅牢な金属製の筐体でIP67対応となっている。一般販売は未定だ。
1979年創立のシルマーは窓枠やドアを製造しており、当初よりベッコフの製品を活用してきた。従業員数は約250人で、2016年にはベッコフの傘下に入った。シルマーでは、多種多様な窓枠形状に対応するため品種変更が頻繁にあり、切り替えプロセスは自動で行われている。2023年の実績では合計210軸のラインを導入しているという。
機械のモジュールごとにMX-Systemベースプレートが配置され、その上にさまざまなな機能モジュールがねじ止め、固定されている。機械の設定および操作は、カスタマイズされたベッコフ製コントロールパネルを使用している。
MX-Systemを導入した結果、シルマーではMX-Systemのべースプレートとモジュール、組み立て済みのシステムケーブルをセット部品とし、電気設計後に即座に事前組み立てができるようになった。組み立て済みのケーブルを使用して簡単に機械に接続できるようになり、事前組み立ての際には、あらゆる方向から自由に機械モジュールにアクセスでき、ケーブル敷設や接続が簡潔になった。その他、配線ミスの防止、部品の合理化、メンテナンス工数の低減が実現したという。
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