旭化成メディカルは、宮崎県延岡市でウイルス除去フィルター「プラノバ」の組立工場を新設した。
旭化成メディカルは2024年5月27日、宮崎県延岡市で建設を進めてきたウイルス除去フィルター「プラノバ」の組立工場が完成したと発表した。
今回の工場は延岡市中川原町5丁目4960番地に位置し、工期は2022年8月着工で、2024年5月に完成。
同社は、バイオ医薬品や血漿分画製剤といった生物学的製剤の製薬プロセスで必要なウイルス除去フィルターのプラノバシリーズや装置の製造/販売、バイオセーフティ試験受託サービス、バイオ医薬品CDMO事業を中心としたバイオプロセス事業を成長エンジンの1つと位置付けている。バイオ医薬品CDMO事業とは、バイオ医薬品の製造プロセス開発や適正製造基準(GMP)製造の受託を行う事業を指す。
1989年に生物学的製剤からウイルスを除去するために開発したセルロース製中空糸型フィルターのプラノバと、2009年に開発したウイルス除去フィルター「プラノバ BioEX」を、医薬品の安全性に貢献する製品として、グローバルにバイオプロセス事業を拡大してきた。
また、2022年に新たにラインアップに加わった次世代セルロース膜「プラノバ S20N」も多くの顧客に評価されている。
一方、近年、グローバルにおいて生物学的製剤のウイルス安全性に対する要求が高まっていることに加え、モノクローナル抗体を中心としたバイオ医薬品の開発が盛んになってきている。このことから、年々ウイルス除去フィルターの需要が増加している。
今後もこの動きは世界的に続くことが予想されている。そこで、同社はプラノバの安定供給を実現するために宮崎県延岡市で新たな組立工場を建設した。なお、同社はこれまでにも、2019年に宮崎県延岡市でプラノバ紡糸工場を建設した他、2021年には大分市でプラノバ BioEX紡糸工場の増設し、増員増産体制の強化に取り組んできた。
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