ルネサス エレクトロニクスは、クラウドで迅速に車載AIソフトウェアを開発、評価できる開発環境「AI Workbench」を発表した。2024年1月から、限定プレビュー版として提供を開始する。
ルネサス エレクトロニクスは2023年12月14日、クラウドで迅速に車載AI(人工知能)ソフトウェアを開発、評価できる開発環境「AI Workbench」を発表した。
同環境によりユーザーは、クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」のコンピューティングリソースを活用し、車載AIソフトウェア開発をすぐ開始できる。開発ツールのインストールや評価ボードの入手は不要だ。
性能評価(デバッグ)や動作検証(テスト)もクラウドのシミュレーションツールで実行可能だ。これにより、チップやECUなどのハードウェアがない初期段階から、ソフトウェアを開発および評価する「シフトレフト」が可能になる。例えば、開発中の第5世代R-Car SoC(System on Chip)向けに、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転をサポートするAIアプリケーション用ソフトウェアの開発も開始できる。
同環境は、2024年1月から限定プレビュー版として提供を開始する。同年第2四半期以降、Microsoft Azure以外の大手クラウド環境でも同様の環境を構築する予定だ。また、R-Carコンソーシアムのエコシステムパートナーが提供するツール類のクラウド統合も検討していくという。
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