Beckhoff Automation(ベッコフオートメーション)は「2023国際ロボット展」において、ロボットモジュール「ATRO」を日本初公開した。
Beckhoff Automation(ベッコフオートメーション)は「2023国際ロボット展」(2023年11月29日〜12月2日、東京ビッグサイト)において、ロボットモジュール「ATRO」を日本初公開した。2024年の発売を予定している。
ATROはロボットをはじめとする自動化システムを構築可能なモジュール製品となっており、用途に合わせてシステムを変えることができる。動力源を持つモータモジュール、アーム部分にあたるリンクモジュール、ベースモジュールなどで構成され、双腕型ロボットやATROを組み込んだパラレルリンクロボット、インデックステーブルなども作ることが可能だ。
電気や通信、空気など流体用の配管は全て内部に設けてあり、全ての軸を無限回転できるのも特徴だ。流体用の配管は4系統、Gigabit Ethernet対応の通信は2系統、電源は2系統で本体を駆動させるDC48Vと、もう1系統は最大AC230Vが供給可能になっている。ベースモジュールはこれらの配線を下からできるタイプと横からできるタイプが準備されている。
各モジュールは専用工具で簡単に組み付けることができる。組み立て後にEtherCATでスキャンを行い、どのモジュールがどんな順序でつながっているかを把握する。
メンテナンス性の高さも兼ね備えている。万が一不具合が起こっても、モジュール製品のため故障箇所だけを取り換えれば修理が終わるため、特別な資格を必要としない。保守部品としての調達も容易となる。
TwinCATとBSD Hypervisor、ROSを活用したAMR(自律型移動ロボット)も披露した。
TwinCATはWindowsがインストールされたPCで動作するが、今回はオープンソースのOSであるFreeBSDに対応。コンピュータを仮想化させるハイパーバイザー機能が利用できるようになり、そこにUbuntuを入れることによりTwinCATのリアルタイム制御機能とROSのロボット制御機能を組み合わせて使うことができるようになる。
ベッコフオートメーション(日本法人) 代表取締役社長の川野俊充氏は「工業規格にのっとったベッコフオートメーションの工業製品で安全なサービスロボットなどを作ることができるようになる」と語る。
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