パナソニック インダストリーは、「CEATEC 2023」において、透明の車載用ヒーターや5Gアンテナ、電磁波シールドなど、透明導電フィルム「FineX」のさまざまな用途提案を行っている。
パナソニック インダストリーは、「CEATEC 2023」(2023年10月17〜20日、幕張メッセ)において、透明の車載用ヒーターや5Gアンテナ、電磁波シールドなど、透明導電フィルム「FineX(ファインクロス)」のさまざまな用途提案を行っている。
FineXは、透明フィルム上に線幅2μm以下の視認できないレベルの細かい配線を施し、高い透過率を保ちながらさまざまな機能を備える導電性フィルムだ。独自のロールtoロールの新工法を開発し、2回の溝整形工程でフィルム両面に微細な溝をつくり、そこを金属で埋める微配線工程で配線を完成させる仕組みとしている。これにより、片面ずつ溝成型をする従来工法と比べると、製造コストや製造タクトの面で大きく向上させることに成功したという。
FineXは既にタッチパネル用途でさまざまな製品で活用されており、車載用でもカーナビゲーションシステム用タッチパネルなどで実績があるという。パナソニック インダストリーは「既に車載向けなど厳しい環境下でも実績があるという点が強みでもある。さまざまな用途で使用できると考えているので、展示会の場を生かし、新たな用途を開拓していきたい」(担当者)としている。
ブースでも、新たな用途を想起させるさまざまな提案を行った。例えば、クルマのリアガラスの電熱線を透明化し、FineXを組み込んだリアガラスが水蒸気を浴びせても曇らないようなデモの他、“曇らない眼鏡”なども用意した。
また、透明な電磁波シールドとしても活用できるため、電子レンジのフロントパネルに採用し、透明でデザイン面で変化が加えられることなどを提案した。その他、アンテナを組み込んで5Gの透明アンテナとして活用など、幅広いアピールを行った。
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