パナソニック ホールディングスは、顔映像から脳の健康状態を示すBHQを推定する計測器を開発した。モニターに映し出された喜怒哀楽の表情をまねることで、表情の変化からBHQを推定できる。
パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)は2023年8月1日、ブレインインパクトの監修のもと、顔映像から脳の健康状態を示すBHQ(Brain Healthcare Quotient)を推定する計測器(推定BHQ計測器)を開発したと発表した。モニターに映し出された喜怒哀楽の表情をまねることで、表情や感情の変化からBHQを推定できる。
BHQは、MRI計測により、脳の健康状態を数値で示す国際標準指標だ。パナソニックHD プロダクト解析センターは、認知症と表情を作る能力に相関関係があるという仮説を立て、MRI計測による数値と独自アルゴリズムの解析結果に一定の相関があることを確認した。
この結果を基に開発した推定BHQ計測器は、モニターに表示される表情をまねると、実年齢から推定されるBHQ値と計測した推定BHQ値の差が表示される。また、推定した脳の健康状態を高、平均、低の3段階で表示する。
同年6月に、セントラルウェルネスクラブ24葛西に計測機器を設置し、平均年齢67.3歳の会員94人に対して、運動前後の推定BHQ計測とアンケートを実施した。その結果、全体の76%が「自身の脳の健康が可視化されることが、有益だと思う」と回答した。有益だと回答した人のうち、90%が「脳の健康の可視化が運動意欲の向上につながる」とし、80%が「今後も継続的に確認したい」と回答した。
検証の結果から、脳の健康状態の可視化が利用者のモチベーションアップにつながることが分かった。同計測器による計測時間は1分程度のため、BHQの数値化体験を簡易に提供できるとしている。
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