ヤマザキマザックは加工の見積もりから工具取り付けなどの段取り作業をデジタル技術で大幅に効率化するソフトウェア「MAZATROL DX」の販売を開始したと発表した。
ヤマザキマザックは2023年4月17日、加工の見積もりから工具取り付けなどの段取り作業をデジタル技術で大幅に効率化するソフトウェア「MAZATROL DX(マザトロールDX)」の販売を同月18日より開始したと発表した。
同社はこれまで生産支援ソフトウェア「Smooth CAM Ai」の提供を通して、加工プログラミングとシミュレーションをオフィスPC上で完結する「デジタル段取り」を推進してきた。今回、開発したMAZATROL DXはSmooth CAM Aiの後継ソフトウェアとなる。
従来提供しているデジタル段取りの各種機能に加えて、3Dモデルを活用して加工時間や加工費を自動算出する「クイック見積もり」機能や、不足している工具の取り付け指示や工具計測などの段取りを支援する「セットアップガイド」を新たに追加した。
クイック見積もりは、加工部品の3Dモデルを読み込むことで、オフィスのPCから加工時間や加工費を自動で計算する。見積もりの際に使用したプログラムはデータベースに蓄積されるため、すぐに生産を開始できる。
セットアップガイドはMAZATROL DXから工場の実機へ加工に必要なデータを転送。その情報を基に、機上での工具取り付けや工具の突き出し量などの段取り指示を自動で生成する。現場の作業者はNC装置のモニター上の指示に従い、治具やワークなどの取り付けを行うことで、簡単に段取り作業ができ、技量のばらつきによるミスの発生を防ぐ。
MAZATROL DXはインターネットを使ってユーザーを支援する会員サービス「Mazak iCONNECT」を通して提供する。サブスクリプション型での利用となっており、価格は初回27万円、以降3年ごとに20万円となっている。契約期間内であれば追加費用不要でアップデートが可能だ。
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