ヤマザキマザックは第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」(2022年11月8〜13日、東京ビッグサイト)において、出展社として最大ブースを構えて横型マシニングセンタ「HCN-5000 NEO」など多くの新機種、ソリューションをアピールした。
ヤマザキマザックは第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」(2022年11月8〜13日、東京ビッグサイト)において、出展社として最大ブースを構えて横型マシニングセンタ「HCN-5000 NEO」など多くの新機種、ソリューションをアピールした。
ヤマザキマザックのブースは230小間(1小間3×3m)を使用し、展示機械は計19台、そのうち7台が新機種となっている。大きなテーマは「環境対応」「デジタル化」「自動化」の3つだ。
環境対応については、ヤマザキマザックは2030年までにカーボンフットプリントの50%削減(2010年比)を目標に掲げている。各機種でさまざまな環境負荷低減を進めており、中でもJIMTOF2022がお披露目となったHCN-5000 NEOは、消費電力を従来機比で最大46%削減することができる。
同社によると使用中の消費電力のうち、主軸の駆動によるものはわずかで、油圧とクーラントが消費電力のほとんどを占めるという。HCN-5000 NEOはその中でクーラントの消費電力を大きく抑制した。
使用工具によって切粉が出る量は異なるが、クーラントの吐出量はこれまで一定だった。オプションの「スムースクーラントシステム」は、工具と切粉の量によってクーラントの吐出量を最適化することで消費電力を抑えた。
消費電力削減など環境対応を進めた「NEOシリーズ」はHCN-5000 NEOも含めて計4機種を展開している。
「自動化」では“近未来の中小企業の工場運営”をコンセプトに、コストを抑えて誰でも簡単に扱える協働ロボットを使った自動化システムをアピールした。CNC旋盤「QTE-200M SG」に新しい協働ロボットセルを装着したデモンストレーションも披露した。
これまでにもヤマザキマザックは協働ロボットを用いた自動化システム「Ez LOADER」を提供してきたが、新しい協働ロボットセルでは可能な作業領域が広がっている。
ブースではこれまでの工具、ワークの搬送に加えて、チャックの爪、タレットの工具ホルダー、ホルダー交換用とワーク取り出し用のハンドの交換なども行った。ナットランナーを用いたホルダーのナット着脱や反転台を使ったワークの反転、シリンダーゲージによる測定、0合わせもこなした。機内をビジョンカメラで撮影することで、切粉や工具折損の状況も確認できる。その他、ユーザーの要望に合わせてカスタムメイドで自動化ができる。
音声認識機能も備えており、「今、何をしている?」とブースの説明員が聞くと機械が現在の作業内容を返答する場面も。自動運転中の利用を想定し、“何個目のワークを加工しているか”などにも答えることができるという。その他にも、協働ロボットセルを通じて機械のドアの開け閉めやタレットの回転なども音声で指示が可能になる。「現場の作業者にとって一番面倒だった作業を代替できる」(説明員)。
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