こうした状況に対し、各企業も対策を進めている。OTセキュリティの導入状況を聞くと93%が「導入している」と回答している。
導入されているサイバーセキュリティソリューションについては「ネットワークセキュリティ」が49%、「エンドポイントセキュリティ」が47%となっていた。
ただ、こうした対策が進んでいるにもかかわらず、なぜOTセキュリティインシデントが増加しているのだろうか。本多氏は「不適切なソリューションの適用、人手不足、セキュリティ対策の不徹底、サポート対象外の旧式デバイス、人的ミスの5つの要因が考えられる。OT特有の環境に合ったソリューションが活用されていないケースや、人手不足なども含めて十分なセキュリティ対策が行われていないケースなどが見られる」と語っている。
その一例として本多氏は、Windowsデバイスへのエンドポイントセキュリティ対策についての調査結果を示した。「エンドポイントセキュリティソリューションで保護されているWindowsベースのPCおよびデバイスの割合はどの程度かという質問に対し『100%保護している』と回答した企業はわずかに6%だった。セキュリティ対策を行っているつもりでも実はできていないということが多くあるのではないか」と本多氏は問題提起している。
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