NTTドコモは、無線基地局の仕様をオープンかつ標準化する「オープンRAN」を推進するため、Vodafone Groupと協業する。今後、オープンRANの技術検証時に必要な共通テストスクリプトの構築を目指す。
NTTドコモは2022年10月25日、無線基地局の仕様をオープンかつ標準化する「オープンRAN」を推進するため、Vodafone Groupとの協業を発表した。同日に締結した基本合意書に基づき、両社はオープンRANの技術検証時に必要な共通テストスクリプトの構築を目指す。
今回の協業により、両社が有する専門知識や技術を結集することで、接続仕様、試験基準、試験プロセスなどを統一。オープンRANの採用を検討する信事業者などが、技術検証をする際のコストおよび時間の削減を支援する。
また、オープンRANの運用を効率化するため、関連するシステム構成を両社で定義する。これにより、通信ネットワークの監視や保守を担うシステムを構成するSMO(Service Management and Orchestrator)とRIC(RAN Intelligent Controller)の効果の最大化を目指す。
他に、NTTドコモのオープンRAN検証環境「シェアドオープンラボ」(神奈川県横須賀市)とVodafone Groupの「オープンRAN研究開発センター」(イギリス)を遠隔接続する検討にも合意。これが実現すれば、各社が全ての機能を備えた施設を設置する場合と比べ、検証コストを業界全体で最大40%削減できるという。
両社は、オープンRANの早期普及に取り組むことで、各国の通信機器ベンダー間の相互運用性が向上し、通信サービスの利便性拡大が期待できるとしている。
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