超音波振動利用のドレッシング装置、形状直し効果改善で砥石断面の真直性85%向上:FAニュース
ノリタケカンパニーリミテドは、超音波振動を利用したドレッシング装置「Sonic Sharpener」の受注販売を開始した。高硬度砥石や大型砥石に対しても、良好なドレッシング性能を有する。
ノリタケカンパニーリミテドは2022年8月30日、超音波振動を利用したドレッシング装置「Sonic Sharpener」を発表した。高硬度砥石や大型砥石にも、良好なドレッシング性能を提供する。同年7月より受注販売を開始した。
Sonic Sharpenerは、専用ドレッサによる超音波振動を利用することで、高硬度砥石や大型砥石に対しても良好なドレッシング性能を発揮する。砥石の切れ味が向上しており、毎秒4万回の超音波振動で鋭利な切れ刃を生成する。これにより、被削物の研削焼けを抑制する。
ドレッシング装置「Sonic Sharpener」 出所:ノリタケカンパニーリミテド
砥石の形状直し効果を改善しており、砥石断面の真直性が85%向上。被削物の形状や表面粗さが安定する。ドレッシング時の摩擦やドレッサの発熱を低減したことで、ドレッサ寿命を約2倍に延長した。
製品の特徴 出所:ノリタケカンパニーリミテド
⇒その他の「FAニュース」の記事はこちら
- 進む製造機械の「知能化」、学習済みAIを搭載する動きが拡大へ
AI(人工知能)の活用が広がりを見せている。こうした中で、新たな動きとして定着が進んでいるのが、工作機械や射出成形機など、製造機械へのAI機能の組み込みである。2022年はこうした動きがさらに加速し、AIの学習までを機械メーカーが担って出荷する動きが進む見込みだ。
- 進む産業機械のスマートフォン化、標準化とオープン化がカギに
スマート工場化が進む中、工場内の生産機械や設備にも生産情報や設備情報などを活用するために「つながる」ことが求められるようになってきている。こうした環境に合わせる形で、生産機械についても協調領域については「水平分業型」へのシフトが加速する見込みである。
- 工作機械の共通インタフェース「umati」とは何か?
工作機械のスマート化に向けて注目されている通信規格が「umati」である。本連載では「umati」とはどういう規格なのか、技術的にはどういう背景があるのか、どのような活用シーンがあるのかについて、紹介する。第1回となる今回は「umati」とは何かをテーマに概要を取り上げる。
- アップルVSサムスン訴訟を終わらせた日本の工作機械の力
知財専門家がアップルとサムスン電子のスマートフォンに関する知財訴訟の内容を振り返り「争う根幹に何があったのか」を探る本連載。最終回となる今回は、最終的な訴訟取り下げの遠因となった「新興国への技術移転」の問題と「なぜ米国で訴訟取り下げを行わなかったのか」という点について解説します。
- 文字レス対話ソフトを搭載した精密平面研削盤、3次元機上測定装置も搭載
岡本工作機械製作所は、CNC超精密平面研削盤「UPG-CALi」シリーズを発表した。生産現場のグローバル化を視野に入れた文字レス対話ソフトと、3次元機上測定装置を搭載している。
- 高精度な補正加工が可能なデジタルプロファイル研削盤、自動運転向け仕様も用意
アマダマシナリ―は、デジタルプロファイル研削盤「DPG-150」を発表した。デジタルプロジェクターや高倍ルーペを搭載し、高精度な自動計測と補正加工ができる。DPG-150単体のほか、作業者不在でも連続で自動運転できる自動化仕様がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.