UWBの位置情報活用でネジ締め忘れを防止する、組み立て工程のDXデモ展示スマート工場EXPO2022

楽天コミュニケーションズは「第1回スマート工場EXPO」において、UbisenseのUWBタグを活用したデモを行っている。タグから取得する位置情報データなどを活用して、展示ブース内の人やモノの動きをリアルタイムで把握するデモや、ネジ締め工程の作業過程を可視化するデモを展示中だ。

» 2022年09月02日 08時00分 公開
[池谷翼MONOist]

 楽天コミュニケーションズは「第1回スマート工場EXPO」(2022年8月31日〜9月2日、幕張メッセ)において、UbisenseのUWB(Ultra Wide Band)タグを活用したデモを行っている。タグから取得する位置情報データなどを活用して、展示ブース内の人やモノの動きをリアルタイムで把握するデモや、ネジ締め工程の作業過程を可視化するデモを展示中だ。

展示ブースの外観[クリックして拡大]

 今回の展示では、UWBタグを活用したリアルタイム位置測位によって、生産現場や物流倉庫などでの人やモノの位置や、移動/滞在時間、動線などを確認し、より効率的な業務遂行のための改革につなげるDX(デジタルトランスフォーメーション)を提案する内容となっている。作業用スペースなど特定のエリアをあらかじめ空間内で指定しておくことで、タグのエリアへの出入りやエリア間の移動情報などをダッシュボード上で可視化し、自動で記録するようになる。

展示ブースの外観[クリックして拡大]

 UWBタグを活用することで、ネジ締め工程の作業過程を可視化するデモも展示している。ネジ締め体験用の装置が2台、別々の位置に用意されており、体験者はラチェットでそれぞれのネジを締める動作を行う。

 ラチェットにはネジ締めの動作を検知して信号を送信するトランスミッターと、位置情報を送信するUWBタグが重ね合わさる形で搭載されている。これらのセンサーデータを基に、装置別のネジ締め回数が集計され、ダッシュボード上に表示される。

ネジ締め工程のデモ[クリックして拡大]

 楽天コミュニケーションズの担当者は「仮に組み立て製造ラインに同様のシステムを導入した場合、装置ごとにネジ締め忘れがないかを一元的に確認できるようになる」と説明する。また、同担者は「同様のデモを以前に展示していた際には、あまりピンとこないという反応が多く、ニーズがあるのか不安なところもあった。ただ、今回の出展では多くの来場者が早期から興味を示してくれており、手応えを感じている」と語った。

⇒その他の「製造業IoT」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.