富士キメラ総研は2022年8月3日、グローバルでの自動運転車の市場調査結果を発表した。2045年にレベル3の自動運転車は2847万台、レベル4〜5の自動運転車は2051万台に拡大すると見込む。
富士キメラ総研は2022年8月3日、グローバルでの自動運転車の市場調査結果を発表した。2045年にレベル3の自動運転車は2847万台、レベル4〜5の自動運転車は2051万台に拡大すると見込む。レベル3以上の自動運転車の普及に合わせて、LiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)の市場規模は同年に3兆5375億円に成長する見通しだ。ドライバーモニタリングシステムも、搭載義務化に伴い市場規模が同年までに9349億円に拡大するとしている。
自動運転車の生産台数ベースの市場規模は、2022年の見込みでレベル2が3608万台、レベル3が3万台、レベル4〜5が9万台となっている。2030年にはレベル2が6176万台、レベル3が580万台、レベル4〜5が433万台に拡大する見通し。レベル3の自動運転システムが大衆車に搭載されるのは2025年以降と予測する。また、レベル3以上の自動運転が本格的に普及するのは、法整備や事故時の責任などの課題が整理される2030年以降だとしている。レベル3以上の自動運転車の地域別の市場規模は、中国と米国で先行して成長している。
レベル4の自動運転車は、乗用車ではなくロボタクシーや無人バスなどが先行。2022年は米国と中国でレベル4の自動運転車によるサービスが堅調に増加する。中国の自動車メーカーがレベル4の自動運転システムを搭載した乗用車の発売を計画しているが、本格的な市場拡大は2030年以降となりそうだ。レベル5の自動運転車の実現には、自動車技術だけでなくインフラや社会受容性も関わってくるため、市場形成には時間がかかるとみている。
LiDARの市場規模は、中国を中心に搭載車両が増加していることから2022年は129億円を見込む。中国ではロボタクシーでLiDARの搭載が増えている他、新興EVメーカーもLiDAR搭載モデルを発売している。LiDARの市場は、レベル4〜5の自動運転車の普及に合わせて拡大し、2030年には9548億円に成長するという。
ドライバーモニタリングシステムは、欧州で2024年に搭載が義務化され、米国でも2026年ごろから搭載が推奨されるため、市場拡大をけん引する。ただ、2026年ごろからドライバーモニタリングシステム用ECU(電子制御ユニット)がドメインコントローラーなどに統合されていき、市場の伸びは穏やかになるとしている。
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