国内製造業の設備投資額は、2020年前半に大きく落ち込んだ後、足元では回復傾向にある(図22)。また、今後3年間の国内外の設備投資も増加する見込みだ(図23、24)。
2022年版ものづくり白書では、製造事業者の財務情報を用いて「稼ぐ力」を有している企業などについて、設備投資や研究開発投資等の動向を分析している。具体的に日本の製造事業者を2017〜2020年度までの平均値で、営業利益率が上位10%と下位10%の企業群に分け、それぞれのグループについて、4年間の有形固定資産増加率、無形固定資産増加率、研究開発費増加率、借入金増加率を比較した。
その結果、有形固定資産増加率、無形固定資産増加率、研究開発費増加率については、営業利益率が高いほど高く、借入金増加率は逆の傾向となった(図25〜28)。このことから、営業利益率が高い企業においては、有形固定資産、無形固定資産、研究開発に対して利益を積極的かつ継続的に投資していることが分かった。
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