車載技術を活用した、ローカル5G向け通信デバイス評価キットを発表組み込み開発ニュース

アルプスアルパインは、ローカル5G向け「5G通信デバイス評価キット」を発表した。既存の「車載用5G NRモジュール」技術を活用し、建設機械や農業機械、スマート工場などで、安定した5G通信接続を提供する。

» 2022年05月23日 14時00分 公開
[MONOist]

 アルプスアルパインは2022年4月27日、ローカル5G向け「5G通信デバイス評価キット」を発表した。同年5月下旬より提供を開始する。

 ベースになるのは、同社が2021年3月に発表した「車載用5G NRモジュール」だ。温度対応設計やCAE熱解析シミュレーション、5Gパブリックモデル開発から得た通信開発技術、RF評価などが生かされている。

キャプション ローカル5G向け「5G通信デバイス評価キット」 出所:アルプスアルパイン

 車載用5G NRモジュールは寿命が長く、耐熱性、耐湿性、耐振性に優れており、建設現場や物流、インフラ、農林水産、エンターテインメント施設、スマート工場、スマートシティといったローカル5Gのユースケースに適する。また、同社の多彩なセンサー技術と通信技術を組み合わせることで、確実で安定した5Gソリューションを提供する。

キャプション ローカル5Gのユースケース 出所:アルプスアルパイン

 評価キットの通信規格は5G NR Sub6、アンテナコンフィギュレーションはDL(ダウンリンク)が4×4MIMO、UL(アップリンク)が2×2MIMO。同期または準同期方式に対応する。外部インタフェースはUSB3.0、イーサネットなどで、動作温度範囲は−40〜+85℃となっている。

 同社は、評価キットを通じて市場調査を進め、顧客のニーズを製品開発に反映することで、ローカル5G事業への参入を目指す。

⇒その他の「組み込み開発ニュース」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.