車載ソフトウェアを扱う上で既に必要不可欠なものとなっているAUTOSAR。このAUTOSARを「使いこなす」にはどうすればいいのだろうか。連載第35回は、SDVに注目が集まる中で改めて求められている「再利用」や「自動化」に、「インテグレーション」がどう絡んでくるかについて考える。
前回は、「コードジェネレーターのしもべ」から脱却し効果を得るためには、SDV(ソフトウェアディファインドビークル)というキーワードが注目を浴びている今だからこそ、「再利用」や「自動化」などから恩恵を得るという、基本的/基礎的なことについて本気で取り組む必要があるのではないか、という問題提起をいたしました。
今さらながらの「再利用」や「自動化」ですが、これらは20世紀からの使い古されたキーワード(あるいは当時のバズワード)と言ってよいでしょう。
ですが、「自動化」は、その恩恵を得やすい「前倒し(frontloadingあるいはshift-left)」や、自動化の加速手段の一形態でもある「仮想化(virtualization)」のような効果を手にするために不可欠な基盤であり、また、「再利用」の効果を最大化するための重要な手段でもあります。そして、パラメーターのような機械的に処理可能な形式化されたデータ(machine readableな形)で表現されたvariant情報は、よりよい「再利用」のための「自動化」で活躍させることができます。
では、「インテグレーション」がどう絡んでくるのでしょうか?
それは、AUTOSARからのお知らせの後にじっくりご説明差し上げます。
日本事務局1年目の昨年(2024年)の活動内容は、以下の通りです。
今年(2025年)は、昨年同様に各種イベントが予定されており、講演や展示ブースの出展もいたします。
一部、決定しているものをご紹介いたします。既に、他の講演のご依頼なども頂戴しておりますが、固まり次第、順次お知らせしてまいります。
これらの他にも、11月のEdgeTech+でのパビリオン出展に向けて現在関係者と調整を進めております。また、国内での「AUTOSAR利活用改善」を題材としたイベントや情報交換会の開催も検討しています。
東京だけではなく、可能な限り各地での開催(できることなら、地元の新潟県でも)と考えています。
ご興味をお持ちの方は、ぜひともAUTOSAR Japan HubのWebサイト に掲載の連絡先までご連絡くださいませ。
なお、2025年2月20日には、AUTOSAR Associate Partner[Light]に関する発表が行われました。
従来、AUTOSARを商用利用するためには、Associate Partnerなど年会費などの負担が発生するパートナー資格を得る必要がありました。
しかし、AUTOSARをより広い範囲でご利用いただけるようにするために、無償でご加入いただけるパートナー資格としてAssociate Partner[Light]が用意されました。ただし、ご利用いただける範囲は、現時点ではAUTOSARが規定するプロトコルの利用に限られます(今後範囲拡大の可能性はありますが、残念ながら、現時点では何も申し上げられることはございません)。
その他のイベントも各地で開催されています。詳細につきましては、以下のAUTOSARのWebサイトをご覧ください。
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