注目デバイスの活用で組み込み開発の幅を広げることが狙いの本連載。今回は、本連載やFPGAの連載の中で紹介してきたFPGA評価ボードに万能ユーザーインタフェースを備えたデバイス「dpad」について、ブレッドボードの表裏の両面を活用して新たに開発した新生dpadを紹介する。
「dpad」。それはFPGA評価ボードに万能ユーザーインタフェースを備えたデバイスです。これまでも、本連載やFPGAの連載の中で紹介してきましたが、今回は筆者にとって納得の行くdpadを試作できたので、読者の皆さまと共有したいと思います。
図1は、新たに開発した新生dpadです。今回の改良でコンパクトになったので、ベースになっているFPGAボードの「Tang Nano 9K」の外装パッケージにdpadを収めた状態を撮影したものです。もちろんふたも閉まります。
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図2はこれまでに試作してきたdpadの数々です。
今まで幾つもdpadを試作してきましたが、筆者としてはどれもしっくりいかず現在に至っておりました。図2内の一番上にあるdpadは過去記事の製作例などでも何度か登場しています。
今回紹介する新生dpadは、ブレッドボードの両面を利用することでよりコンパクトな部品配置とワイヤーの配線を極力少なくすることが可能です。
図3は、新生dpadのブレッドボードの裏面です。
左側に4個のタクトスイッチが縦横に配置しています。これら4個のスイッチは上下左右を指示するために用います。なお、今後これらのスイッチは右ボタン、左ボタン、上ボタン、下ボタンと呼ぶことにします。
そして中央には8×8のLEDドットマトリクスがあります。さらにその右下には2つのタクトスイッチがありますが、右のスイッチをAボタン、左のスイッチをBボタンと呼びます。これらもFPGAのユーザーインタフェースとなります。これらのインタフェースに基づくdpadのいわれは以前の記事を参考にしてください。
図4はブレッドボードの表面です。
見ての通りTang Nano 9Kが普通にブレッドボードに刺さっています。USBコネクターの上下にタクトスイッチがそれぞれ2個ありますが、これらも補助的にユーザーインタフェースとして使う場合があります。なお、Tang Nano 9Kの基板にはLEDが6個あるのですが、今回紹介するdpadでは裏返しになってしまうため見えないのが少し残念です。
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