アルプスアルパインは、総務省の国内電波法に準拠した、60GHz帯パルス方式ミリ波センサーの工事設計認証を取得した。同社によると、国内電波法改正に準拠した同認証取得は世界初だという。
アルプスアルパインは2021年11月25日、総務省の国内電波法に準拠した、60GHz帯パルス方式ミリ波センサーの工事設計認証を同年10月15日に取得したと発表した。日本国内での60GHz帯パルス方式ミリ波センサーの量産および販売が可能になる。
日本国内では、同年8月31日に国内電波法が改正され、60GHz帯のパルス方式ミリ波センサーの利用が認められた。同社によると、これに準拠した工事設計認証の取得は世界初だという。
同社のパルス方式ミリ波センサーは、テールゲート用キックセンサーや幼児の置き去り検知といった自動車向け用途で、海外自動車メーカーでの採用が決定しており、2022年以降の納品を予定している。今後は、国内自動車市場での拡販を図る。
ミリ波センサーには、FMCW方式とパルス方式がある。60GHz帯におけるFMCW方式は、パルス方式に先駆けて2020年1月に国内電波法で承認された。FMCW方式は探知距離が長く、主に自動運転に向けた車外検知用途として開発が進んでいる。
一方で、パルス方式は探知距離が短いものの、低消費電力かつ小型で、他センサーに干渉しにくいといった利点を有する。自動車の車室内検知に加えて、自動車向け以外の用途での活用も期待されている。
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