松浦機械製作所は、立形リニアモーターマシンをモデルチェンジし、5軸のハイプレシジョンリニアモータマシン「LF-160」を発表した。超高速領域での主軸振動を従来比65%低減し、表面粗さでRa0.1μm(実績値)を達成している。
松浦機械製作所は2022年4月26日、立形リニアモーターマシンをモデルチェンジし、5軸のハイプレシジョンリニアモータマシン「LF-160」の販売開始を発表した。同時に、5軸の「LX-160」、3軸の「LM-500」「LV500」も発表した。
1998年発表の立形リニアモータマシン「LX」シリーズは、送り軸の駆動にリニアモーターを搭載し、高速かつ高精度な加工を両立している。発売以来、精密金型や医療機器などで利用されてきたが、今回、11年ぶりのモデルチェンジを実施した。
高精度仕様のLF-160は、超精密加工や金型の磨きレスのニーズに対応するため、超高速領域での主軸振動を従来比65%低減。超高速領域での表面粗さで、Ra0.1μm(実績値)を達成した。また、低振動主軸を新たに開発しており、工具回転振れを抑えることで、小径工具の長寿命化につながる。
オプションで工具収容本数を最大338本、パレット枚数を最大91枚搭載可能で、変種変量生産や長時間無人運転システムの構築を支援する。NC画面に内蔵した自社開発のソフトにより、工具とパレットを簡単に管理できる。環境熱変位補正機能を標準搭載しており、長時間の無人運転でも安定した精度を維持する。
標準搭載の「Matsuura L-Tech 31i」は、15インチのタッチパネル式で、画面の見やすさと操作性が向上している。従来は外部PCが必要だった衝突防止機能をNC画面に標準搭載し、プログラムミスによる機械衝突、手動操作時やワーク段取り時の人為的ミスを防止する。
また、NC画面で機械の稼働状況を見える化する稼働状況監視機能、加工完了後に自動で機器をオフにする自動電源遮断機能も標準で装備する。オプションで、遠隔からの稼働状況監視やパレットスケジュール編集、機械情報出力、クーラントの自動管理、補充システムを選択できる。
スピンドル回転速度は4万6000min−1、早送り速度(X、Y、Z)は9万mm/分、早送り最大加速度は(X、Y、Z)1.05、0.77、1.14G。LF-160は、同年11月8日から東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2022(第31回日本国際工作機械見本市)」に出展する予定だ。
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