サイバネットシステムは、マルチフィジックス解析ソフトウェアの最新バージョン「Ansys 2022 R1」の日本語版を販売開始する。より深い洞察を得るための機能改善やユーザビリティの向上など、さまざまな機能を強化した。
サイバネットシステムは2022年3月4日、Ansysのマルチフィジックス解析ソフトウェアの最新バージョン「Ansys 2022 R1」の日本語版の販売開始を発表した。より深い洞察を得るための機能改善やユーザビリティの向上など、さまざまな機能を強化した。
最新版では、流体解析ソフトウェア「Ansys Fluent」に、航空宇宙専用のワークスペースを追加。外部空力シミュレーションに応じて、ユーザーインタフェースをカスタマイズすることで、サブソニックから超音速流領域までの航空機の性能を適切に評価できる。
プレス成形開発向けのオールインワン型成形シミュレーションソフトウェア「Ansys Forming」では、自動車や電化製品などで用いられるシートメタルフォーミングプロセスの各工程を高速かつ効率的に設計、検証できる。
3D ICパッケージングなどの複雑なシステムシミュレーションに対応するため、「Ansys 2021 R2」で導入されたPhi Plusメッシュ作成技術を大規模な設計のメッシュ生成と解析に対応する「HFSS Mesh Fusion」と完全統合した。これにより、3次元電磁界ソフトウェア「HFSS」のユーザーは、複雑で大規模な電磁界システム設計の課題を解決可能になる。
また、流体−固体連成マルチフィジックスシミュレーションの追加により、熱管理において、3D設計シミュレーションツール「Ansys Discovery」の活用範囲が拡大。3次元光学解析ソフトウェア「Ansys Speos」は、GPU光線追跡を採用したことで、予測精度を維持したまま解析時間を短縮可能になった。
また、「Ansys Minerva」「Ansys optiSLang」「Ansys Granta」「Ansys ModelCenter」との接続を含む新製品「Ansys Connect」を追加。さまざまなシミュレーションツールとそれに対応するリソースを、CAD設計などの製品ライフサイクルのエコシステムと相互接続することで、デジタルスレッド接続を作成できる。
「Ansys Cloud」では、管理者機能を強化した他、対応アプリケーションが増加したことで、最新のGPUの能力を活用できる。フォトニック解析ソフトウェア「Ansys Lumerica」も利用可能になり、ツール上からAnsys Cloudへ大規模シミュレーションやパラメータースイープを直接送信できる。
エレクトロニクス設計向けの信頼性分析ソフトウェア「Ansys Sherlock」には、「Ansys AEDT Icepak」とのデータ連携を可能にする新しい半自動化ワークフローを搭載。熱解析シミュレーションにより、プリント基板の詳細な熱性能評価を実施できる。
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