デジタルツインを実現するCAEの真価
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» 2022年02月16日 06時30分 公開

シミュレーションソリューションの最新版「Ansys 2022 R1」の注目ポイントCAEニュース(1/3 ページ)

アンシス・ジャパンは、シミュレーションソリューションの最新バージョン「Ansys 2022 R1」のリリースに伴いオンライン記者説明会を開催。Ansysのビジネスアップデートと、Ansys 2022 R1の主要な新機能/機能強化ポイントについて説明した。

[八木沢篤,MONOist]

 アンシス・ジャパンは2022年2月15日、シミュレーションソリューションの最新バージョン「Ansys 2022 R1」のリリースに伴いオンライン記者説明会を開催。Ansysのビジネスアップデートと、Ansys 2022 R1の主要な新機能/機能強化ポイントについて説明した。

System of Systems Simulationの実現へ

 近年、同社は物理シミュレーションからエンジニアリングシミュレーションへとシミュレーション活用の範囲を広げるとともに、自動車の電動化や自動運転、IoT(モノのインターネット)、デジタルツイン、5G、スマートシティーといった新たな領域における顧客ビジネスの展開を支援すべく、企業買収やパートナーシップを強化し、ポートフォリオの拡充を推進してきた。

ポートフォリオを拡充してきたAnsys ポートフォリオを拡充してきたAnsys[クリックで拡大] 出所:アンシス・ジャパン
アンシス・ジャパン Area Vice President,カントリーマネージャーの大谷修造氏 アンシス・ジャパン Area Vice President,カントリーマネージャーの大谷修造氏

 また、同社はシミュレーションの活用を広げる1つの方向性として、System of Systems Simulationの実現を掲げる。このビジョンについて、同社 Area Vice President,カントリーマネージャーの大谷修造氏は「非常にプリミティブな製品の構成要素であるチップから、コンポーネント、サブシステム、システム、さらにそれらが複合的に組み合わさって大きな環境を実現する意味合いでのSystem of Systemsの領域まで、これら全体をシミュレーションでサポートしていくことを1つのゴールに定め、ここ2年ほどで買収した企業のテクノロジーなども積極的に活用しながら、System of Systems Simulationの実現を目指していく」と語り、今回リリースしたAnsys 2022 R1もこうしたビジョンを下支えする1つであると強調した。

チップレベルからSystem of Systemsのシミュレーションまで広範にカバーすることを目指す チップレベルからSystem of Systemsのシミュレーションまで広範にカバーすることを目指す[クリックで拡大] 出所:アンシス・ジャパン

Ansys 2022 R1製品群のアップデート

 まず、Ansys 2022 R1のトピックスとして挙げたのは、光学シミュレーションのポートフォリオの拡充である。マイクロ/ナノスケールのフォトニクス解析ソフトウェア「Ansys Lumerical」とマクロスケールの光学シミュレーション「Ansys Speos」の中間に位置する物理スケールの光学シミュレーションとして、2021年に買収したZemaxの光学設計解析ツールが新たに加わった。「これにより、さまざまな産業分野で応用される複雑な光の挙動をシミュレーションする包括的なソリューションが提供可能となった。この統合により、設計、開発、製造の各エンジニアのワークフローやコミュニケーションがさらに効率化され、迅速な光学系の設計が実現できる」(同社)。

光学シミュレーションのポートフォリオの拡充について 光学シミュレーションのポートフォリオの拡充について[クリックで拡大] 出所:アンシス・ジャパン

 Ansys 2022 R1では、15分野、70以上の製品がアップデートされており、各業界で特有のアプリケーションに対応するワークフローの構築を支援し、チーム間のコラボレーションを促進する各種新機能や機能拡張がなされているという。また、クラウド対応の強化により、従来のコンピューティングリソースの制約からエンジニアを解放し、より高速かつ高精度のシミュレーションが実現可能になったとしている。

「Ansys 2022 R1」のアップデートについて 「Ansys 2022 R1」のアップデートについて[クリックで拡大] 出所:アンシス・ジャパン

 今回の説明会では、特に日本の顧客に関係の深い自動車および半導体業界向けのアップデート、さらにチーム間コラボレーションとワークフロー構築に貢献するデジタルツイン&MBSE(モデルベースシステムズエンジニアリング)、クラウド対応について説明が行われた。本稿では、自動車業界向けのアップデートの話題を中心に、Ansys 2022 R1の新機能/機能強化ポイントをお届けする。

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