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» 2022年03月03日 09時00分 公開

電池レス薄型IoTタグは「商品棚上の欠品位置」も可視化するリテールテックJAPAN 2022(1/2 ページ)

サトーは「リテールテックJAPAN 2022」(2022年3月1〜4日、東京ビッグサイト)で、電池レスのIoT(モノのインターネット)センシングデバイスである「Wiliot IoT ピクセル(以下、IoT ピクセル)」を使った小売店舗での活用例を展示している。電波吸収材と組み合わせて商品棚の欠品率を計測するデバイスなどを紹介中だ。

[池谷翼,MONOist]

 サトーは「リテールテックJAPAN 2022」(2022年3月1〜4日、東京ビッグサイト)で、電池レスのIoT(モノのインターネット)センシングデバイスである「Wiliot IoT ピクセル(以下、IoT ピクセル)」を使った小売店舗での活用例を展示している。電波吸収材と組み合わせて商品棚の欠品率を計測するデバイスなどを紹介する。

電波吸収材と組み合わせたデバイス展示

 IoT ピクセルはイスラエルのスタートアップであるWiliotが開発した製品で、周囲の電波を利用して発電する電池レスの薄型シート状電子タグである。Bluetoothによってスマートフォンなどの端末機器とも通信できる他、センサー上で収集したデータを解析することで、貼り付けた対象物の位置や温度といった情報を収集できる。商品などを手軽にトラッキングできるようになるため、小売りや物流、製造業といった業種での活躍が見込まれている。

 今回、サトーは主に小売業を意識したIoT ピクセルの活用例をいくつか披露している。その1つが、商品在庫状況の可視化と補充管理業務支援のサンプル展示だ。

 同展示はIoT ピクセルを貼ったベルトと電波吸収材のマットを組み合わせたデバイスを使用する。活用方法としては、商品棚に陳列している商品の下に同デバイスを配置する。ベルトは商品を置くと電波吸収材のマット内に沈むため、IoT ピクセルの通信は遮断された状態になっている。ただ、上に乗っている商品を取り除くと、IoT ピクセルは浮き上がり通信可能な状態になる。通信できない状態を「在庫あり」、通信できる状態を「在庫なし」と判断することで、底面積との比率から棚の空き具合を計測する。

デバイスの外観。画像中央部がIoT ピクセル[クリックして拡大]

 特徴の1つが、棚のどの位置の商品が欠品しているかを正確に把握できる点だ。サトーの説明担当者は「商品が棚の奥にしかない状態だと、店舗を訪れた顧客の目に入らず、販売機会ロスにつながりかねない。現状では、定期的に店舗従業員が商品棚の前を巡回して、奥にある商品を手前に出しているが、IoT ピクセルを使えばこの補充指示の効率化が図りやすくなる。先入れ先出しができているか、補充のオペレーションが適切に完了したかを確認できる点も強みだ」と説明する。

使用例。この状態だと電波吸収材にさえぎられてIoTピクセルの通信ができず、「在庫あり」と判定される[クリックして拡大]

 また、商品在庫がある状態では電波を発しないため、通信コストも抑えやすいという。「IoT ピクセル1枚当たりのコストを考えても、AI(人工知能)による画像認識などで欠品を判定するよりも低コストな手段になるはずだ」(同担当者)。

 今後は、デバイスのサイズを小型化する取り組みなどを進めるとしている。なお、現段階で同デバイスの販売予定はない。

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