他にも展示ブースでは、商品の鮮度可視化や試供品の残量可視化といった用途での活用例などが紹介されている。
商品の鮮度可視化では、ワインのボトルに1枚ずつIoT ピクセルを貼り付けて温度管理や入荷からの日数をカウントする。入荷時にあらかじめ貼っておいたIoT ピクセルが店舗内のBLE(Bluetooth Low Energy)対応機器と通信を開始する。商品1個単位でデータのリアルタイム管理が可能になるのが強みだという。
試供品の残量可視化においては、試供品と、IoT ピクセルを貼った万引き防止用のリール、それを収納する筒形の電波吸収材を組み合わせたデバイスを展示している。顧客が試供品を手に取り、リールと共にIoT ピクセルが電場吸収材の外部に出ると通信が可能になる。通信回数から試供品が手に取られた回数を計測し、1回あたりのおおよその予想消費量と掛け合わせることで、試供品の残量を予測して可視化する仕組みだ。試供の品切れを防ぎ、顧客満足度の向上につなげるという。
「IoT ピクセルは今まで小売業で見えてこなかった領域を可視化できる。特に大きな強みが電池レスであることと、アクティブな情報タグだということだ。店舗側が能動的にデータを『取りに行く』必要がなく、極力人手を掛けずに情報収集できるようになる」(同担当者)
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