海外拠点初、フィリピン工場を再生可能エネルギー100%に転換:工場ニュース
村田製作所は、生産子会社のPhilippine Manufacturingの全ての使用電力を2022年1月1日より再生可能エネルギーに転換する。CO2削減効果は約2947トンを見込んでいる。
村田製作所は2021年12月20日、生産子会社のPhilippine Manufacturing(フィリピン工場)の全ての使用電力を2022年1月1日より再生可能エネルギーに転換すると発表した。海外拠点として初めての試みだ。
フィリピン工場 出所:村田製作所
フィリピン工場では再生可能エネルギーの利用促進に向け、2021年5月より生産棟屋根へ6768枚のソーラーパネルを設置している。また、フィリピンでは多くの火山があるため、太陽光発電由来の電力に加え、地熱発電を中心とする再生可能エネルギーの活用を予定している。
太陽光発電システム容量は2978kW、年間発電電力量は422万kWhとなっており、CO2削減効果は約2947トンを見込んでいる。
村田製作所グループでは、社会価値に関わる経営目標として、温室効果ガス排出量を2019年度比で2024年度は20%減、2030年度は46%減、再生可能エネルギー導入比率を2024年度25%、2030年度50%、2050年度100%を掲げている。同社グループはRE100の実現に向け、グループ全体の事業活動での使用電力の再生可能エネルギー化に取り組んでいくとしている。
- いまさら聞けない「CO2ゼロ工場」
「カーボンニュートラル化」が注目を集める中、製造業にとっては工場の「実質的CO2排出ゼロ化」が大きなポイントとなります。本稿では「CO2ゼロ工場」のポイントと実現に向けてどういうことを行うのかを簡単に分かりやすく紹介します。
- 村田製作所が工場に大規模蓄電池システムを導入、「自家消費型」再エネに本腰
村田製作所は、太陽光発電システムや同社製のリチウムイオン電池を用いた蓄電池システムを大規模に導入した生産子会社の金津村田製作所(福井県あわら市)を報道陣に公開。工場建屋や駐車場の屋根部にパネルを設置した太陽光発電システムの発電能力は638kW、北陸最大規模とする蓄電池システムの容量は913kWhに達する。
- ビール工場の排水から出るバイオガスで発電、アサヒグループが進める脱炭素化
グリッドは2021年12月2日、物流や産業設備における脱炭素化の取り組みをテーマとしたウェビナー「社会インフラが目指す脱炭素化社会」を開催した。本稿では同ウェビナーに登壇したアサヒグループホールディングス Sustainability マネージャーの原田優作氏による、同社の脱炭素化に関する取り組みの講演内容を抜粋して紹介する。
- スマート工場は“分断”が課題、カギは「データ取得」を前提としたツールの充実
工場のスマート化への取り組みは2020年も広がりを見せているが、成果を生み出せているところはまだまだ少ない状況だ。その中で、先行企業と停滞企業の“分断”が進んでいる。新型コロナウイルス感染症(COVID−19)対応なども含めて2021年もスマート工場化への取り組みは加速する見込みだが、この“分断”を解消するような動きが広がる見込みだ。
- スマートファクトリー化がなぜこれほど難しいのか、その整理の第一歩
インダストリー4.0やスマートファクトリー化が注目されてから既に5年以上が経過しています。積極的な取り組みを進める製造業がさまざまな実績を残していっているのにかかわらず、取り組みの意欲がすっかり下がってしまった企業も多く存在し2極化が進んでいるように感じています。そこであらためてスマートファクトリーについての考え方を整理し、分かりやすく紹介する。
- エッジは強く上位は緩く結ぶ、“真につながる”スマート工場への道筋が明確に
IoTやAIを活用したスマートファクトリー化への取り組みは広がりを見せている。ただ、スマート工場化の最初の一歩である「見える化」や、製造ラインの部分的な効率化に貢献する「部分最適」にとどまっており、「自律的に最適化した工場」などの実現はまだまだ遠い状況である。特にその前提となる「工場全体のつながる化」へのハードルは高く「道筋が見えない」と懸念する声も多い。そうした中で、2020年はようやく方向性が見えてきそうだ。キーワードは「下は強く、上は緩く結ぶ」である。
- 工場自動化のホワイトスペースを狙え、主戦場は「搬送」と「検査」か
労働力不足が加速する中、人手がかかる作業を低減し省力化を目的とした「自動化」への関心が高まっている。製造現場では以前から「自動化」が進んでいるが、2019年は従来の空白地域の自動化が大きく加速する見込みだ。具体的には「搬送」と「検査」の自動化が広がる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.